いぬやしき7巻のネタバレ感想【鉄の雨が降るなかヒーローは人々を救い出せるのか?】

いぬやしき

(奥浩哉『いぬやしき』7巻)

 

どうも、くろやんです。

『いぬやしき』7巻のあらすじや感想を紹介していきたいと思います。

 

今回の表紙、今までの雰囲気とちょいと違いますね。
これまで犬屋敷さんや皓のアップが主だったんですが、今回は全体の姿と背景が描かれています。
ということは、次回の表紙は背景ありの皓でしょうか。

 

 

以下、7巻のネタバレを含みますので注意してください。

 

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100人から1000人に

前回終わりで「日本を滅ぼす」と、宣戦布告した皓。
「今から100人殺します。1億2千何百人いなくなるまで殺します」
そう言った皓の言葉を冗談だと笑っていた街の人々。

 

しかし、皓が攻撃を開始!
遠隔式に一人ずつ順番に頭を撃ち抜いていく。
あっという間に新宿の街はパニックになり、悲鳴が響き逃げまどう人々がごった返す。

 

街頭の大型ビジョンに映ったテレビ番組の司会者が、「速やかに屋内に避難して下さい!」と言う。
その言葉に従って、屋内に隠れる皆さん。
街を歩いていた人々は避難し、路上には誰もいなくなってしまう。

 

すると、ここで生放送中のテレビの司会者が持っていたスマホに電話が掛かってくる。
相手は獅子神皓。

 

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(奥浩哉『いぬやしき』7巻)

 

「俺、お前嫌いなんだよね」と、ケンカを売る皓。
その言葉に司会者もカチンとなり、「ああ!?なんやねんお前!」とキレる。
「日本はお前を絶対許さんぞ!お前終わりやぞ!国民はお前を許さんからな!」と、司会者はアツく啖呵を切っていたが…。

 

「ばんっ」
皓によって、遠隔式に頭を撃ち抜かれ殺されてしまう。
ミ、ミ○ネさーん!!!
何てこった…何てチャレンジャーな漫画だ…。

 

それを知った直行。
犬屋敷さんに『皓はスマホの通話によって、遠隔式に狙撃してるんじゃないか』と連絡する。

 

「獅子神はスマホを使って殺人を行います!スマホを今すぐ捨てて下さい!」
犬屋敷さんの力で、新宿にいる人々のスマホに緊急警報を流し続ける作戦に出る。

 

その指示に従って、みんなスマホをポイ!
中には「スマホはバッグに入れてれば大丈夫だって!」「電源切れば大丈夫だって」という人も出てくる。
しかし…。

 

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(奥浩哉『いぬやしき』7巻)

 

スマホを捨てても無駄だ。
そう告げた皓は、再び攻撃を開始。
街頭の大型ビジョンに映った状態で、今度は乱射を始める。
一人ずつではなく、何十人単位で殺していく皓。

 

犬屋敷さんも新宿に向かおうとするが、皓がどこにいるのか居場所はわからない。
そうしている内に100人分を殺し終えてしまい、「これで終わります」と攻撃が止む。

 

そして、今日のは試験運転だったと言う皓。
「明日からは本格的にやります。明日からは一日1000人に増やします」
さらに殺す人数を増やしていくらしい。

「皆さん、楽しみにして下さい!では…明日」って楽しみにできるか!

 

 

皓の暴走がどんどんヒートアップしていく。
殺戮ロードを突っ走る獅子神皓。

最初の頃は、直行をイジメていた奴への復讐やマスコミへの制裁もあったのが、今じゃただの無差別殺戮。
うーん…完全に悪の存在になってきたなぁ。

 

神と悪魔

皓の電波ジャック大量殺人によって、全国では休校する学校が増えているそう。
しかし、麻理の学校は今日は休校にならず。
「今日学校やるってよー」と電話を受けた母親の言葉に、「えー」と不満そうに言う麻理。

 

「気をつけて学校行きなさいよ」って、何をどう気を付ければいいんだろう。
台風の暴風雨とかじゃないんだから。
スマホを置いていくよう注意する母親に、「えええ、ありえないって!」「やーだ!」とブーイングの子ども達。
平和な犬屋敷家の光景ですね。

 

 

その時、テレビでは昨日の犬屋敷さんが流した警報のことが報道されていた。
「有識者の間からは獅子神に対抗する存在の指摘がされています」
さらに、ホームレスを助けた時のことや病院での出来事も話題に上がっている。

 

ネット上では、日本にヒーローがいると言われているらしい。
「今、実際に神と悪魔が闘ってるんだって」と、犬屋敷さんの長男が言う。
獅子神が悪魔で、もう一人神にあたる存在がいる。

 

ヒーローという言葉を聞いて、父親の顔を見る麻理。
麻理は6巻で犬屋敷さんが病院で患者を助けるところや、空を飛んでいく場面も見てるんですよね。
自分の父親が、世間で騒がれているヒーローだということに恐らく気付いているでしょう。

 

学校に行こうと家を出た麻理。
家の外にいる『はな子』の前に屈み込んで、話しかける。

 

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(奥浩哉『いぬやしき』7巻)

 

「かわいいな、キミは」

かわいいな キミは!!

麻理とはな子の夢のコラボ!!
はな子、大人しく座って麻理を見るつぶらな瞳がまた何ともかわいい。

 

「帰りにおやつ買って来たげる。覚えといてね」
最後に柔らかい表情を見せたあと、麻理は学校へ向かって行った。

麻理がはな子のことを「かわいい」って言った!
不意打ちだったな、このコマは。

 

 

さて、世間が「獅子神皓は予告通り動くのか」と話している頃。
当の本人、皓はどこかの屋上で眠ったように横になっていた。
何か考えごとをしているのか、何かを思い出しているのか。

 

皓の回想が始まる。
それは、渡辺しおんとの会話だった。

「なんで、こんなとこ住んでんの?お金送ったじゃん」と尋ねる皓に、「あのお金使ってないよ」と答えるしおん。
しおんは、皓が警察署を襲ったこともテレビで観たと言う。

 

「もう、人殺すの…やめて…」
しおんの懇願に、「俺がこの世にいる限り追って来るんだよ…日本の敵なんだから…俺は」と言う皓。

 

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(奥浩哉『いぬやしき』7巻)

 

日本を消したら三人で暮らそう。
皓の提案に、しおんは首を横に振る。

 

「お願い!もうやめて!」と、尚も懇願するしおん。
しかし、皓は「フランスで三人で暮らそう。フランスで死んだ日本人の分、人を救うよ…それでいいだろ」と言う。
しおんは泣きながら、首を横に振り続けていた…。

 

回想を終えた皓。
立ち上がり、行動を開始する。

 

同じモノの再会

「今日はまだ獅子神の動きはありません。皆さん油断しないで下さい」とニュースの報道。
ネット上でも「獅子神の攻撃ないね」と呟かれる。

 

放課後の麻理は、友達と都庁展望室にやって来ていた。
「ここドッグフードっつうか…犬のおやつないよね」と、友達と何気ない会話をしていた麻理。

 

帰り道の直行。
歩道橋の上にいた直行は、前にいた人物の「あ!!やっべ…」という声を聞く。
視線を上げると、上空から地上へ急降下する飛行機の姿があった。

 

直行の目の前で、爆音と黒煙が上がる!
さらに一機だけでなく、次々に街中に急降下する旅客機の一群。

 

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(奥浩哉『いぬやしき』7巻)

 

ヤバい…これはヤバい。

 

犬屋敷さんの耳には、飛行機に乗っている乗客達の悲鳴と助けを求める叫びが聞こえてくる。
次の瞬間、轟音と激しい揺れ。
麻理達がいる都庁の前にも飛行機が墜落した。

 

ひ、皓…本当にやっちゃうんだな。

 

「犬屋敷さん!皓が!あぁ、なんてこと!」と嘆く直行に、「うん!向かってる!」と、ついに動き出した犬屋敷さん。
空を飛び、上空から街を見渡す。
街中至る所から黒煙が上がっていた。

 

救えなかった…。
そう嘆いていた犬屋敷さんに、「第2波が来ます!今度は止めて下さい!」と直行の声。

 

皓が両手を構えて、さらに数機の旅客機を墜落させようとしていた。
一機の機体にしがみつき、何とか墜落を防ごうとする犬屋敷さん。

 

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(奥浩哉『いぬやしき』7巻)

 

おお、ヒーローらしい!
「犬屋敷さん、羽田に全部おろして下さい!」と直行の台詞に、さすがに犬屋敷さんも「いや!無理無理!」と返す。

 

しかも、途中ビルに激突した飛行機の翼が片方折れてしまい、不安定な状態のまま飛び続けることになってしまう。
まだ、機体にしがみついていた犬屋敷さん。
その犬屋敷さんの姿を地上から見上げて目撃する人々。

 

ここで皓も気付く。
「なんだよコイツ。ふざけんなよ!」
自分が墜落させようとしていた飛行機が、別の何者かによって阻まれ操作されているということに。

 

 

自分の力を使い、飛行機をコントロールさせる犬屋敷さん。
しがみついていた機体と、さらに別の数機も引き連れて、何とか湾岸に着陸させることに成功する。
機体内では拍手と喜びの声が上がる。

 

これで助かった、と思ったのも束の間。
犬屋敷さんに電話が掛かってくる。
「お父さん助けて!」と、助けを求める麻理の声。

 

麻理のいた都庁展望室でも、エレベーターが動かなくなり、階段も煙で下りることができなくなっているという。
「待ってて!すぐ行くから!」と呼びかけた犬屋敷さんの背後に、ある人物が立っていた。

 

 

振り返った犬屋敷さんの前に皓がいた。
まさかの再会。
ここで二人が再び会うことになるとは。

 

2巻の時と同じく、すぐに発砲する皓。
しかし、倒れない犬屋敷さんの姿を見て「俺と同じなのか…!?」と皓も驚く。

なぜ自分の邪魔をするのかと問う皓に、「僕は…人の命を救ったときだけ、自分が人間だと実感できるんだ」と、答える犬屋敷さん。

 

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(奥浩哉『いぬやしき』7巻)

 

「あんたと俺は同じだ…自分のことしか考えてないんだよ」と、言う皓。
皓を見る犬屋敷さんの視線が悲しげ。
もう人を殺すのはやめて。
「娘のところへ…行かせて」と、言う犬屋敷さん。

 

犬屋敷さんが飛ぼうとしたところで、皓がいきなり殴りかかって来る。
顔面を殴りつけた後、さらに膝で蹴り上げる皓。

 

まさかの肉弾戦が始まった!?
電話からは「助けて!お父さん!」と、麻理の声が聞こえてくる。

 

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まとめ

皓の「俺が悪役で…じじいがヒーローか」という台詞。
うん、みんな知ってた。
2巻ぐらいから気付いてた。
それに今気付いたからって泣くなよ…。
元気出せ。

 

皓の鉄の雨攻撃が続き、犬屋敷さんがその第2波を止めるというアツい展開の後で、最後に突然の二人の再会。
テンション上がりますねぇ。

 

今回は台詞が少なく見開きのページが多いので、サクサク読める巻ではあります。
しかし、2巻以来の二人の再会に「ついに来たか!」とアツくなった。
ここでいきなり会うとは思わなかったですね。

 

二人が再会してからの、それぞれの顔に影がかかって緊張感が出るところがいい。

麻理を助けに行きたい犬屋敷さん。
自分が悪役で、犬屋敷さんがヒーローなのが許せない皓。
な、泣くほど許せないのか…(;´∀`)

これまでの皓の行いが原因なので、こういう構図になるのもしょうがないですが。

 

 

最後に始まってしまった肉弾戦。
もう機械の体関係ないじゃないか!
ガチンコバトルになっちゃったよ。
犬屋敷さん、スピードと体力では若者に負けるのか…?

 

ここはガツンと皓に人生の先輩として、何か言ってほしいですね。
「一戸建ての家建てるのに、何年お金貯めないといけないか!君は知ってるのか!?」とか。
ガツンと言ってください。
ガンツじゃなくて、ガツンと。

続きはこちら。
いぬやしき8巻のネタバレ感想【犬屋敷壱郎VS獅子神皓、激しい空中戦の最終局面!】

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