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累-かさね-2巻のネタバレ感想【本物よりもより良く、美しくなればいい】

time 2016/02/28

累-かさね-2巻のネタバレ感想【本物よりもより良く、美しくなればいい】

(松浦だるま『累-かさね-』2巻)

 

こんにちは、又はこんばんは。
くろやんです。

前回の続き『累-かさね-』2巻のあらすじや感想を紹介します。

 

醜い容姿の主人公・累(かさね)
彼女は母の遺した口紅の力を使って、美しい顔を手に入れ、夢見ていた女優になろうとする。

協力者の羽生田に導かれた舞台で、累は一人の美しい脇役の女優と出会うことに。

 

以下、2巻のネタバレを含みますので注意してください。

 

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丹沢ニナ

1巻終わりで、累とぶつかった美しい脇役の女優。
羽生田が「お前と口紅の力を必要としている女がいる」と言っていたのは、彼女のことでした。

 

kasane2-1(松浦だるま『累-かさね-』2巻10p)

 

名は丹沢(たんざわ)ニナ
彼女にはある事情がありました。

 

ニナは実家の両親から、あと2年で女優として成功できなければ諦めろと言われていたそう。
しかし、今の彼女の演技力では限界がある。
女優は続けたいと思うニナ。

 

そこで羽生田に相談したところ、累の存在を紹介されたらしい。
舞台に立ちたい累と、女優としての肩書は守りたいニナ。

お互いの利害が一致したため、二人は協力関係になります。
ちなみに、累は18歳でニナは20歳。

 

 

実は、ニナにはさらに深い事情がありました。
累と手を組む場面ではニナは言わずに隠していたんですが、彼女は珍しい持病をもっていました。

それが『眠り姫症候群』というもの。

 

身体は健康そのものだが、急に眠りに落ち、数週間の間目覚めない。
そんな発作が数ヶ月ごとに起こるという。

 

この持病のため、彼女は高校で友達がつくれなかったそう。
孤立したニナは学校に行くのを止め、ふさぎ込むように。
そんな娘の様子を心配した両親は、ニナを演劇ワークショップへと連れ出しました。

 

そこで彼女は、演出家の烏合零太(うごうれいた)という男と出会います。
初めは演劇に乗り気ではなかったニナですが、烏合に顔立ちの美しさを褒められます。

 

kasane2-2(松浦だるま『累-かさね-』2巻61p)

「美しさは君の存在を覚えてもらうための強力な武器になるよ。そうなれば、誰も君のことを忘れたりしない」

烏合に教えられた美しさを活かす道、『女優』として生きることを決めたニナ。

 

もう一度、烏合に会ってお礼を言いたい。
そんな想いを抱いて女優としての活動を続けていたニナですが、突然持病が再発してしまいます。

 

両親からも、あと2年頑張って持病が治らないなら女優は諦めるよう言われたニナ。
いつ治るかも、いつ眠りに落ちるかもわからない。

 

ニナは女優であり続け烏合と再会するために、どんな手を使ってでも“丹沢ニナ”を舞台に立たせることを決心します。

 

 

累の居場所

そんな事情も含めて、互いに協力関係になった累とニナですが。
どちらもなかなかの性格の持ち主(;´∀`)

最初の出会いが出会いだっただけに(ニナの『分をわきまえているのよ』発言)、ギスギスピリピリした会話が多いです。

 

互いの顔を入れ替え、主演女優を決めるオーディションへと向かう累に、ニナは「トチるんじゃないわよ」と言う。
それに対して累も「トチっても、あなたの普段の演技よりはまともなはずよ」と返す。
さらに、その後の二人のやり取り。

kasane2-3(松浦だるま『累-かさね-』2巻70p)

皮肉の応酬wいやぁ、どちらもなかなか。

 

さて、累が向かったオーディション。
これは烏合零太が演出をする舞台でした。
古典の名作チェーホフの『かもめ』

 

そのニーナ役オーディション会場で、累は烏合と顔を合わせます。
累は羽生田から「変わったことはせず正攻法で行け」と、アドバイスを受けていました。
そのままでも充分に異常性をもつ累の演技に、烏合は引き込まれます。

 

 

オーディションは無事合格。
晴れて主演女優を演じることになった累は、烏合や大勢のスタッフ達と稽古を始めることに。

 

これまで醜い容姿のために、見下され疎外されてきた累。
それがプロの世界で、念願の女優として台詞を読むことができる。

集団の中に自分の居場所がある。
それを実感した累は、台本の読み合わせの途中で涙を流してしまいます。

 

kasane2-4(松浦だるま『累-かさね-』2巻100p)

 

これまで感じていた累の寂しさや悔しさを思えば、切ないコマ( ;∀;)
そんな累に、周りのスタッフや烏合は優しい言葉を掛けてくれます。

 

着実に女優の道を歩み始めた累。
「このまま全力で、丹沢ニナを喰い尽くしてしまえばいい!」と考える。

 

 

一方のニナ。
顔を入れ替えたことで醜い累の顔になったニナは、道行く人から避けられ笑われる屈辱的な体験をすることになります。
これは自分の顔ではないと思うものの、内心穏やかではいられない。

 

稽古中の累の様子を見に来たニナ。
そこで、累は自分の演技を見せつけます。
誰にも真似できない独自の演技を見せる累に、ニナは危機感を覚えます。

 

そこで二人の目が合い、累がニイッと嘲笑う。
ニナの美しい顔をしているはずが、恐ろしくゲスい表情になっている累。

なんとも皮肉!
そして、ゲス顔が生き生きしてる!

 

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本物と偽物

オーディションで視線が合った時点から、実は烏合を意識し始めた累。
次第に、烏合に心を寄せるようになっていきます。

烏合も同じように、美しい容姿をもちながら、不思議な魅力をもつ累に興味を覚えます。

 

累と烏合は徐々に仲を深めていこうとする。
そんな累に対し、「よく分からせてあげる。あなたが偽物でしかないということを」と憎しみの炎を燃やすニナ。
烏合をめぐって、女同士のバトルが始まる。

 

 

夜、稽古のあとに烏合と二人きりで会う約束をした累。

顔を入れ替える口紅の魔法は、平均12時間しか持続できませんでした。
そのため時間を延長させるには、一度キスをして顔を戻したあとに、再びキスをするという方法をとらなければいけない。

 

ニナとキスをして、一度元の顔に戻した累。
もう一度キスをしようとしたところで、いきなりニナが首にかけていた累の口紅を奪いとります。

 

kasane2-5(松浦だるま『累-かさね-』2巻146p)

 

そしてニナは“丹沢ニナ”となっていた累に、「あなたが私でいていいのは…舞台の上でだけ!」と怒鳴りつける。
自分の恋までは譲り渡すつもりはない。
「分をわきませなさいよ…偽物ふぜいが!」と、ニナ。

そのままニナは烏合の元へと向かい、元の醜い顔に戻った累は、雨のなか声を上げて泣き…。

 

 

翌朝、ニナの部屋の前で一晩中待っていた累と帰って来たニナ。
口紅を返す気がないニナに、「あんな下手くそな演技しかできないくせに」と、演技のことを見下して言う累。

 

しかし、ニナは「別に私はあなたがいなくてもかまわない」と言い返します。
でも、あなたはどうかしら?と、累に問いかけるニナ。

 

「しょせん偽物なのよ、あなたは。私の姿で誰かに愛されても賞賛されても、それはあなた自身に向けられたものではないわ」と、ここからニナの言葉攻めが始まる( ゚Д゚)

さらに、昨晩の烏合とのことを持ち出し、精神的に累を追い詰めるニナ。
醜い顔では知ることのできないことを教えてあげましょうか…。

そう言いニナは累に口づけ、身体をまさぐり…。
ゆ、百合っぽい。個人的に、この辺の突き刺さるような台詞と動きがたまらんw

 

耐えきれなくなった累はニナを突き飛ばす。
お互いに、もう関係をお終いにしようとするが。

累が帰ろうとしたところで、持病の発作が起き、ニナは突然眠りに落ちます。

 

 

ニナが目を覚ましたのは、舞台の公演がとっくに終了した一ヶ月後でした。
部屋にいた羽生田に状況を説明され、舞台公演の映像を見せられるニナ。

 

累の素晴らしい演技のニーナを、自分は一生かかっても超えることはできない。
そうニナが感じていた時、部屋に累がやって来る。

本物の“丹沢ニナ”よりも、より良く、より美しくなった累が…。

 

 

まとめ

2巻は累とニナが手を組み、それぞれが自分の思惑通りに事を運ぼうとします。
いろいろな感情が渦巻いて面白い!ドロドロ!

 

したたか、腹黒い台詞の数々。
美しかろうが醜かろうが、ゲス顔。
いいですねぇ、私はゲス顔が好きです。

いや、別に罵られたいわけじゃなくてね(;´∀`)

 

 

あと、2巻では印象的な台詞も多いです。

2巻初めで、羽生田にニナと引き合わされた累。
最初はマスクをつけていたが、ニナにマスクを取られて顔を晒されます。
「うわ…」と、化け物を見たような表情で気味悪がるニナ。

 

そんな反応をされ、屈辱と嫉妬を感じた累の気持ちがこちら。

「大体…私もあなたも、皮をはいだら同じ血と肉と汚い心のかたまりだろうに」
「それを整った顔の裏に隠す事ができるなんて…ずるいわ」

 

生々しい台詞ですね。

『累-かさね-』は独特な言い回しで、心に突き刺さるような台詞が多いです。
他にも、烏合が“丹沢ニナ”を演じる累の内面をよく見て表現する台詞も良い。

 

本物以上に輝きを増していく累と、反対にすべてを奪われていくニナ。
3巻も物語の展開が大きく変わり、面白くなっていきます。

続きはこちら。
累-かさね-3巻のネタバレあらすじ感想【誰の意志でもなく、自分の意志で這い上がる】

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