アニメ3月のライオン第3話の感想【「負けたくない!」二海堂の想いと、夜空の下で流す涙】

3月のライオン

©羽海野チカ・白泉社/「3月のライオン」アニメ製作委員会

 

第3話が放送されたのが22日で、今日は27日です。
あさってには第4話が放送されます。
ご覧の通り、感想を書くのが遅すぎる私です。

 

次回は、もう少し早く感想が書けるかもしれない。
そうじゃないかもしれない。
かもしれない運転。
このブログは『かもしれない運転』で運営されています。

 

 

Chapter.5 晴信
Chapter.6 夜空のむこう

以下、アニメ第3話と原作1巻のネタバレを含みます。

 

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負けたくない

二海堂とのプロとしての初対局の日を迎えた零。幼い日の対局を思い出しながら将棋会館へと向かった零は、気迫に満ち満ちた二海堂と相対する。
そして始まる対局!それは幼いころから変わらない、「負けたくない」という互いの思いがぶつかる場で……。

(アニメ公式サイトより)

 

前半はプロになってから、初めての対局となる零と二海堂の話です。
これが想像していた以上に良かった。

アツいのはもちろん、『負けたくない』の心理描写が特に良かった。
自分の中で二海堂の好感度が上がりました。

 

 

はじめに、子供将棋大会での二人の回想が出てきます。
これ原作でもありますが、アニメでやると照りつける夏の日差しとか、おそろしく暑い様子がよく伝わってくる。

 

そして、二海堂の「負けたくない」と必死に抵抗するところも。
一手一手にありったけの力を込めて指しているのが、アニメで動きが付くと、より感情描写が強く表れて引き込まれます。

 

この回想の場面を、こんなにじっくり丁寧にやってくれるとは思わなかった。
もうこれだけで、アツい気持ちになってしまった。

 

そして、現在のプロになって初対局となる零と二海堂の話。
将棋会館に着いた零を、終生のライバルとなる二海堂が待っていました。
もちろん、原作と同じコマです。

 

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©羽海野チカ・白泉社/「3月のライオン」アニメ製作委員会

 

誰だ。
違うキャラになってるよ!
何という貫禄ある表情&むっちり。
それにしても、この漫画(アニメ)はむっちりが好きだな。

 

 

で、零と二海堂の対局が始まります。
この対局中に流れるピアノのBGMが良い。
静かに流れるように始まって、途中から盛り上がって心が掻き立てられる感じが、個人的にすごいツボです。
フランス語の挿入歌といい、さりげなくBGMが良いな。

 

そういえば、途中に零が首を傾ける描写がありましたね。
これもシャフ度の一種なのか?
定番の振り向く描写とは違うけど、これもシャフトの特徴的な描写だな。

 

二海堂の予想外の一手に、戸惑いを見せる零。
原作でも「なんだ!?なんだコレ!?」って、戸惑い驚く描写はあったんですけど、アニメだと独特な色使いや零のアップが何枚も加わって、より衝撃があった様子が増していました。

 

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©羽海野チカ・白泉社/「3月のライオン」アニメ製作委員会

 

対局後の二海堂と花岡の会話。
原作を読み進めると、二海堂の抱える事情が色々と分かってくるんですよね。
二海堂の「負けたくない」「次は絶対に負けない」の心理描写が、痛いぐらい伝わってくる。

 

二海堂は持病のため、食べたいものが食べれずに、毎日薄味のヘルシーなものしか食べれない。
花岡の「私がいない間、食事も無茶なさったのでありましょう?」という台詞。

 

よく観返せば、第2話(Chapter.2の最後)で二海堂は零の部屋で、ピザを食べてるんですよね。
おまけに飲み物はコーラ。
高カロリー摂取!
これは、持病持ちで普段薄味でヘルシーなものしか食べられない二海堂が食べてはいけないものばかり。

 

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©羽海野チカ・白泉社/「3月のライオン」アニメ製作委員会

 

でも、花岡が言うように病院食ばかりではストレスが溜まる。
子どもの頃からずっと続いている病気で、食べたいものも我慢しなければいけない、辛いことも沢山ある。

 

花岡がいない間に、普段我慢していたものをこっそり食べた、そんな二海堂の気持ちが垣間見える場面です。
アニメ観ていたら、二海堂の好感度がぐんぐん上がりました。

 

いなくなった家族を想う

後半は前回の続きとなる、零と川本家の送り盆の話。
今回も前半はアツいパートがあり、後半はしんみりと切ないパートを持ってきています。

 

あかりさんが話していたお盆についての話。
「迎える時は早く来てほしいから、日が暮れる頃に焚いて…送る時は、少しでも長く居てほしいから、晩ご飯が終わってから焚くの」

 

そうなんだ。
来る時は『早く来てほしいから』きゅうりの馬、帰りは『おみやげ沢山持って、ゆっくり無事に帰れるように』ナスの馬で…って、そういう意味があったんですね。

 

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©羽海野チカ・白泉社/「3月のライオン」アニメ製作委員会

 

お盆のこういう行事やったことなかったから、初めて知りました。
そして、ここでもBGMが良い仕事して…良い具合に涙腺を刺激して…いや、別に泣いてなんか…ちょっと潤んでなんか…。

 

零の「よけい思い出して、悲しくなるための切ない儀式にしか思えなかった」の言葉も、切なく響くなぁ。

 

 

「コンビニ行って来る」と、ひなが一人河原へ向かうシーン。
零がそれを追うんですけど、この時の道中の色合いが暗い。
前半の零と二海堂の子供将棋大会のカラフルな風船達と対照的に、ここはえらく暗い描写。

 

 

そして河原で「お母さん」と、ひなが泣きじゃくるところ。
最初はまったくの無音で、音も声も無いカットがあって、そこからひなの切ない声が響きます。
うわあぁ…胸が詰まるな。
はじめに無音があることで、余計にその後の声がダイレクトに響く。

 

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©羽海野チカ・白泉社/「3月のライオン」アニメ製作委員会

 

で、一人で泣くひなを見つけたヤングアニマル二人組が登場するシーンも、独特のカメラワークで何か分からんけどすごい。
さりげなく零が、ヤングアニマル二人組からひなを守るように隣に現れます。

 

いなくなってしまった家族について…泣いているひなと、泣かない零と。
この頃は、まだ零とひなとの距離が遠かったな。
気持ちもまだ…ね。
ちょうど原作の10巻あたりを読んでから、はじめの1巻を読み返すと、いろいろ零の成長や二人の歩みが分かって感動する。

 

 

「二人並んで見上げる美しい、ただただ美しい七月の夜空…」
まるでポエムのような、ある種独特な零の独白で第3話が終わります。
切ない余韻を残しながら詩的に締めくくっています。
なかなかレベルの高いポエマーです。

 

まとめ

今日が27日の木曜日。
あさってには第4話が放送されるというのに、今頃ようやく感想を書き上げました。
うわっ…私の感想、遅すぎ?
次はもう少し早く書くかもしれません。

 

第3話の見どころは、プロになって初対局となる零VS二海堂の話と、送り盆でのひなの涙の話でしょうか。
二海堂の好感度が上がった。
送り盆のところは、やっぱりしんみり来た。

 

そして、随所にシャフトらしさが目立つ描写が増えてまいりました。
これは好みがあるでしょうが、独特な手法で私は好きですね。
意味ありげに振り向くところや、絶妙な首の傾きなど。
観てると、だんだんクセになってきます。

 

しかし連続して何回もあると、さすがにクドく感じるので、適度にさりげなく挟むのがベストだと思います。
今後の対局中にも、この独特な描写が盛り込まれてくるでしょうね。
わくわく。

 

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©羽海野チカ・白泉社/「3月のライオン」アニメ製作委員会

 

今回のエンドカード。
能條純一(のうじょうじゅんいち)さんが描く零。
調べてみると、能條さんは『月下の棋士』という将棋漫画を描かれていたそう。
お、将棋繋がり!

 

しかし、これがすごい将棋漫画らしい…Wikipedia読んだだけで強烈さを感じる内容でした。
「棋士には月下の光がよく似合う」
こちらもハイレベルなポエマー。

 

次回は、ひなのお弁当の話と、二海堂と川本家の交流ですね。
お弁当の話は、原作1巻の中でも特に好きな話です。

 

第4話の感想はこちら。
アニメ3月のライオン第4話の感想【恋する乙女達の甘くて酸っぱい回】

アニメ「3月のライオン」の感想まとめ

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あの漫画のここが気になる!!!
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