不死身の新人種「亜人」となった永井圭。
捕獲して懸賞金を手に入れようとする全人類から逃走する中、
圭は隠されていた亜人の真相に気づく――
(桜井画門『亜人』2巻より)
くろやんです。
前回に続いて『亜人』2巻のあらすじや感想を紹介したいと思います。
物語が始まった早々、全人類から追われ逃走することになった主人公の永井圭ですが、2巻では予想外の展開になっていきます。
以下、2巻のネタバレを含みます。
1巻から逃避行を続けていた圭ですが、彼には妹がいます。
珍しい病気をもっていて、子どもの頃から病院に入退院を繰り返していたようです。
彼女は兄に対してあまり良い感情をもっていないらしく、1巻で辛辣に圭のことを「自分を人間だと勘違いしていた奴が…家族にいたなんてキモすぎる」と言っていました。
キ、キモイって……。
まあ、悪く言うのには亜人だからというだけじゃなく、色々と理由があるからですけど。
そんな妹、慧理子(えりこ)が1巻最後で亜人側の佐藤、田中に連れ去られてしまいます。
妹を救うため、圭は佐藤たちとの接触を試みますが――
政府の人間に捕まり人体実験を受ける圭
佐藤たちとの会話の最中に、圭はどこからか麻酔銃に狙われ撃たれてしまいます。
意識を取り戻した圭が目を覚ますと、そこは研究施設の解剖台の上でした。
彼は政府の人間側に捕まってしまったのです。
え、もう捕まるん?早くない?
まさか逃走を続けて、2巻ですぐに捕まるとは思いませんでした。
実は、この麻酔銃は佐藤たちが故意に仕組んだものでした。
人間への憎悪や復讐心を植え付けるために、わざと圭を人間側に差し出したのです。
それから恐れていた非人道的な研究が始まります…。
声帯切除して腕切ったり指切ったり…。
ひどいよー人間扱いしてないよー痛いよー
この辺ショッキングな描写があるので、痛い&グロイのが苦手な人は気を付けてください。
亜人に対してのそれぞれの考えと佐藤の思惑
さて、亜人に対して世間の人たちはどう思っているのか。
亜人は人間じゃないから、と差別的な偏見をもった人は多いようですが、なかにはカイのように違った考えをもつ人もいるようです。
ここで圭の学校の友達の話が出てきます。
圭が交通事故に遭ったとき、一緒に下校していた同級生三人のうちの一人、中島啓介(なかじまけいすけ)です。
亜人とわかった途端、圭のことを差別的に見る周りの状況をおかしいと思い、彼は何かできないかと行動を起こします。
結局その行動によって、政府側に亜人擁護の考えをもった人間という風に考えられて、リストに名前を載せられてしまうんですが…。
ちなみに、このリストに海斗(カイ)らしき名前も載っています。
一方、亜人側の佐藤たち。
圭を人間側に差し出しておいて、今度は圭を救出しに行く準備を始めます。
あるホテルの一室で、武器と臓器をトレードする裏取引をしていました。
万全の装備で研究施設を襲撃するようですが、それでもわざわざ敵対する人間側に姿を見せに行くのは危険が伴います。
「リスクを冒してまで永井圭を助ける価値があるのか?」と尋ねる田中に、「ないよ」とあっさり佐藤は答えます。(あ、違うんだ)
どうやら圭を助けることは最優先事項じゃなく、何か他に意図があるようです。
研究所襲撃
圭が捕まっている研究所には亜人管理委員会の戸崎と、彼に付き従う下村泉がいました。
落ち着いて過ごしていたところ、急に爆発音がしてスプリンクラーが作動します。
侵入者が現れたとモニターで報告を受けていた次の瞬間、画面に『帽子の男』こと佐藤が映ります。
そこで佐藤は大胆不敵に、「今夜、日本の亜人事情は大きく覆る」と宣言します。
いつも糸目だった佐藤の目がうっすら開いて妙に凄みがあります。
それから施設内を侵入していく佐藤と警備員の戦闘が始まりますが、圧倒的な強さで佐藤は警備員たちを片付けていきます。
その俊敏な動きから、佐藤は普通の一般人とは違い、戦い慣れしているようですね。
あっという間に佐藤は圭が拘束されている部屋まで辿り着きます。
以前、佐藤は国内2例目の亜人だった田中を同じように救出したことがありました。
助けられたその時、田中は涙を流して人間への憎悪に燃えていました。
今回の永井圭の反応はどうなのか…?
自分は何日ここにいたのか尋ねた後、圭は涙を浮かべ、そして意外な反応を見せます。
ここで本編は終わり、続きには中村慎也事件が収録されています。
中村慎也事件については、こちらをどうぞ。
亜人中村慎也事件とは【今の慎也は慎也じゃないのか?】
まとめ
2巻では逃走していた圭が政府の人間側に捕まり、亜人の佐藤らが圭を救出しに行くという流れで進んでいきます。
圭が研究所で人体実験を受ける場面では、人間扱いされず痛みを与え続けられるので、こっちまで痛い&いやぁ~な気持ちになります。
田中が以前捕まった時も、同じようにひどい扱いを受けていたので、人間に復讐しようという亜人が出てきても不思議じゃないと思います。
圭や田中、カイや亜人管理委員会の人間たち、学校の同級生たちなど、それぞれの想いや考えが違うので、心理描写も見どころです。
あと、この漫画はバトル漫画でもあるので、今回の研究所襲撃の佐藤の戦闘のように、これからも緊迫した戦闘シーンがよく出てきます。
それぞれのキャラの背景がまだ詳しく明かされていないので、感情移入はしにくいかもしれませんが、3巻以降もぜひ続けて読んでほしいです。
続きはこちら。
亜人3巻のネタバレ感想【映画みたいなハラハラ脱出劇が見どころ】
亜人の記事をまとめたページはこちら。
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