(桜井画門『亜人』6巻)
読み返していて、ふと思ったことです。
IBMの濃さに関する話です。
原作のネタバレを含みます。
6巻で永井圭のIBMを見たオグラ博士。
IBMは、通常5~10分程度で自動的に消滅してしまうものらしい。
それに対して、圭は「30分もったこともある」と言う。
さらに、日に出せる数が1~2体が限度と考えられている。
そのオグラの予想を超える「連続で5体、調子が良くて9体出せた」と答える圭。
圭の言葉を聞いたオグラは、「異常なくらいIBMが濃い」と驚く。
オグラの見解では永井圭のIBMは濃いらしい。
これ読んでいて思ったのが、「反対にIBMが薄いことってあるの?」という素朴な疑問です。
IBMを連続で5~9体出すことができ、30分もたせることができたら濃いと判断される。
じゃあ、単純に考えてみて…この反対なら薄いってことでしょうか。
例えば、奥山くん。
彼は7巻でセキュリティ・サーバー室を乗っ取る際に、IBMを一回使用します。
その後、警備員達が様子を見に来ることになりますが、このときに奥山本人が「僕は幽霊一回こっきりだからなぁ」と発言します。
奥山はIBMを日に一回しか出せないらしい。
これはオグラが言っていた『日に1~2体が限度』という範囲内なので、格別おかしいことではないです。
ただ、永井圭と比較した場合はIBMが薄いとなります。
日に2回出すことができる他の亜人と比べても、回数が一回こっきりと少ないので、やはり薄いと判断できそうですね。
また、フォージ安全襲撃の高橋がIBMを使った後の「あと一回も出せる」という発言から、彼は一日に出せる回数が2回と思われます。
奥山より高橋の方がIBMが濃そうです。
単純に回数だけでIBMの濃度を判断すると、こうなります。
濃い 永井圭>高橋>奥山 薄い
そういえば、IBMを全く出すことができない中野攻やゲン。
彼らはIBMを一回どころか、全く出すことができないので、もともとのIBMが薄いということになるのでしょうか?
しかし、6巻でオグラが「IBM発現はいわば運だ」と言っているので、IBMを出すことができないからと言って、個人のIBM濃度が薄いというわけでもなさそう。
この辺は謎です。
また展開次第で、彼らもIBMを出すことができるかもしれないですし。
そもそも、IBMの濃さが個人で違うのはどうしてでしょう。
6巻のオグラの台詞からすると、『期間。人間の自我や心の発育段階』が関係しているようです。
亜人となってからの期間が、どれだけ長いか。
その時の年齢や心の発育段階によって違ってくるようです。
心の発育段階ということで、生まれながらの性質や成長していく中での性格が大きく関係していそうですね。
倫理観や道徳観、他者への攻撃性や殺意とか。
この辺りは掘り下げていくと、どんどん深く考察できそうです。
オグラ博士が亜人一人一人をカウンセリングして情報をまとめたら、きっと多くの謎が解明されるんじゃないでしょうか。
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