亜人43話のネタバレ感想【そうだ海、行こう】

亜人

(good!アフタヌーン 2016年10号)

 

秋になってきました。
亜人日和となってきましたね。
劇場版アニメとTVアニメと新刊発売と、亜人イベントが盛り沢山です。

くろやんです。

 

前回42話はこちらです。
亜人42話のネタバレ感想【逃げるか戦うか】

 

 

FILE:43 ケンカ

以下、9巻のネタバレを含みます。

 

スポンサーリンク

逃げた先

「なんだ!?すごい音がしたぞ!?」
「人が落ちてきたんだ!」
ざわめく声と、『じゅわじゅわ』と再生する音。
フォージ安全ビル前に亜人の永井圭が落ちてきた。

 

「クソッ」
血を流しながら再生する圭。
『永井圭』だと気付いたマスコミ達が、持っていたカメラに圭の姿を捉える。

 

「行方不明になっていた亜人『永井圭』が突如姿を現しました!」
なぜ今、フォージ安全ビル前に現れたのか。
佐藤一味と共謀していたのか、などライブ中継で圭の様子が報道される。

 

圭の姿を見つけた警官達が、「道をあけて!」と人垣を掻き分けながら、こちらに走ってくる。
逃げようとした圭。
その時、圭の背後に突然テレビの中継車が急停車する。

 

「乗れ!永井!」
運転席にいる攻が呼び掛ける。
攻、ナイスタイミング!
それにしても、前回強風に煽られて先に落ちてからの、まさかの頼りになる迅速な行動。

 

助手席に乗った圭。
「出せ!」という圭の合図とともに、車は猛スピードで走り出す。
「亜人『永井圭』は中継車を盗み逃走。武装している可能性が高く十分注意すること!」

 

車内での圭と攻。
ミラーで後ろを確認しながら、「マスコミのおかげで警察がゴタついてる。今のうち、距離をとってどこかで乗り捨てるぞ」と言う圭。

 

「平沢さんはどうやって拾う!?」
攻の問いに、「死んだよ」と攻に視線を合わせず答える圭。
驚く攻に対して、再度圭は「平沢さんは死んだ」と事実を伝える。

 

無言で歯を食いしばる攻。
そして、冷めた表情で視線を外に向けたままの圭。

 

 

河原に中継車を停車させ、車から降りる二人。
「永井、どうやって隠れ家へ帰る?」
そう尋ねる攻を置いていき、圭は先に歩いて行く。

 

「お前はまだマークされてない。普通に帰れるだろ」と言う圭に、「お前は変装でもするか?」と問う攻。
しかし、圭から予想外の答えが返ってくる。

「僕はやめる」

 

永井、佐藤と戦うのやめるってよ。

おおいいいい。
薄々そんな気がしてたと言えば、してたが…。

 

今回のフォージ安全要撃で、圧倒的な強さをもつ佐藤に負けたことや平沢達の死。
圭の性格からすると、また嫌になってどっかに引きこもるんじゃ…とか思っていたら。
もう部活やめるみたいな口調で言ってますがな。

 

批判するんじゃねぇ

土砂降りの雨が降り始める。
「はあ?待てよ、どういうことだ!」
圭の言葉に攻も血相を変える。

 

「お前が来てから、僕は普通の生活水準を取り戻すため戦ってきたが、佐藤は止められなかった」
だから、もう文化的な暮らしは諦めると言う圭。

 

山奥や大海原なら、社会も佐藤も関係ない。
「海がいいかな…いつか海外に流れ着くかも」
どこまで冗談なのか本気なのか。

 

佐藤一人が暴れているだけなのに、マスコミは『亜人』というカテゴリーで叩き続けて、どんどん住みづらくなる。
だから、離れることにした。

 

そう話す圭の肩を掴み、「逃げるのかよ!」と食ってかかる攻。
しかし、「逃げて何が悪い!」と圭も攻の手を振り払う。

 

 

そもそも国が悪い。
規格外の暴力に対応できず、やれ法律だ倫理だと、戦わないことを美徳にしている。
「かといって、平和的に解決するスキルもないくせになぁ!」と、国に対しての不平不満怒りをブチまける永井圭(17)

 

「大勢死ぬんだぞ!」という攻の言葉に、「だから、人なんざいつだって理不尽に殺されるって言ってんだろ!」と、乱暴に言ってのける圭。

目の前で急に起きたからといって、とってつけたようにヒーローぶるな。
「僕は佐藤が何万人殺そうが、自分のほうが大切だね!」

 

自分が大切、他人のことは知ったこっちゃない。
これでこその永井圭。
久しぶりに、他人がどうなろうと我が身が大事!発言が出てきました。
やっぱこうでないとなw

 

 

そんなKUZU発言をした圭を、とにかくアツい男、中野攻が一発殴りつける!
まるで少年漫画のようなアツい展開です。
お互いずぶ濡れになりながらのケンカ勃発。

 

「人の命を…」と言い掛けた攻の台詞に、「命!?」と反応する圭。
今度は圭が攻の足を蹴りつける!
この漫画では珍しく、面と向かって殴り合うケンカ(片方は足で蹴る)

 

 

倒れる攻に、『命の価値はTPOで変わる』と圭が持論を述べ始める。
家族が死にそうなら助けるだろうが、どこかの国で人が死んだところで、せいぜいニュースを見て、感傷に浸るくらいだろう。

 

「御託ばっかり…」と、反論しようとした攻。
しかし、圭が攻の胸ぐらを掴みかかり「どっちがだよ!」と怒鳴る。

 

「フォージ安全の社長が死んだとき、たいして騒がなかったよな」
平沢が死んだと聞いたときは、あれだけ感情的になっていた。
攻の言動を圭は指摘する。

 

すべての人間が、無意識に他人の命の重さを秤にかけている。
「ソレを意識的にやってるだけで、僕を批判するんじゃねぇ!」

 

 

正論と言えば正論。
これは読者へ向けた永井圭からの言葉でしょうか。

 

クズな主人公と言われ賛否両論あるでしょうが、「他人よりも自分のほうが大事」というのも、程度の差はあれ誰しも持っている自然な感情じゃないかなぁ。
それを隠すか出すかは、個人個人で違うとは思いますが。

 

あと、命の重さについて。
これまで、思いっきり甲斐社長に対して失礼な感想を書いてました。
申し訳ない社長。
無意識に秤にかけるのが人間、そう人間なんだ。

 

たまには電話の一本でも

掴んでいた攻の胸ぐらから手を離し、再び歩き出した圭。
残された攻。
地面に視線を落としながら、「そう…なのかもしれない…」と、ぽつりぽつりと語り始める。
圭の足も止まる。

 

命がどうと言えた口ではない。でも…。
どう言えばいいのかわからないけど、佐藤を止めたい。

 

 

「電球を替えようとしたんだ」
攻が、初めて死んだ時のことを話し出す。

 

雑誌や新聞を積んで作った踏み台。
電球を替えようとしたところ、バランスを崩して頭から落ちてしまった。
生き返るまで、声も出なくて誰にも見つからなくて、何日もそのままだった。

 

「動けなくなってた時、何度も思った。『俺はいらない人間なのか』って」
でも、拾って仕事を与えてくれて、使ってくれる人達がいた。
「だから、俺を頼ってくれる人がいたなら、俺は絶対に応える!ずっとそうしてきたんだ!」と、目に涙を溜めて話す攻。

 

 

攻…やっぱり情に厚いやつ。
そういえば6巻で「孤独死」って言ってたな。
あれはこういうことだったんですね。

 

「お前のおかげで、ココまでやれたんだ」
そう胸の内を語る攻。
一人じゃ何もできない、バカだから。
「身勝手なお願いなのはわかってるよ…けど、もう少しだけ手伝ってくれよ…永井」

 

顔を雨と涙で濡らしながら、懇願する攻。
しかし、背を向けたままの圭は「知るかよ…」と呟き、歩き出してしまう。

 

平沢も真鍋も、黒服メンバーは皆佐藤に殺されてしまった。
「悔しくねぇのかよ」
攻の言葉に「うるさい」と返す圭。

 

そのまま、圭は攻を置いて去って行く。
ここまで一緒に歩んできたのに、別々になってしまった二人。
攻の言葉は圭に響かなかったのかと思いきや…実は、圭は唇を噛みしめて目に涙を浮かべていた。

 

 

フォージ安全ビル。
ビル内では警察の指示のもと、閉じ込められていた社員達が順番に列を作り、誘導されていた。
その列の中に、戸崎と泉の姿があった。

 

ビルの外、どこかの路地裏。
警官の制服を脱ぎ捨て、一人歩く田中。

 

 

そして、どこかの住宅街を一人歩く永井圭。
「新しい人生の始まりかぁ。人生と言えるようなものかはわからないけど…」と、独り言を言う。

 

もう二度と誰にも会えないだろう。
そんなことを思った圭は、何かを思いつく。
「そうだ。最後に、母さんに電話しとくか」

 

まとめ

電話をかけた母と、久しぶりに会話をした永井圭。
そこで、耳を疑うような母の信じられない言葉を聞くことに…!
これまで謎に包まれていた父と母の本当の姿、そして自分自身の出生の秘密について。

 

次回、永井圭の過去編スタート!
そんな次回予告が頭をよぎった。

 

最後に唐突に出てきた「母さんに電話しとくか」で、7巻から続いた長期フォージ安全ビル要撃編が終了。

 

…いやいやいや、待て待て待て。
色んなものを置き去りにしてるよ。
ツッコミたいこと沢山すぎて、もうツッコミが追い付かなくなってたよ。
戸崎の電話やら田中と李の話はどうなった!

 

 

あとですね。
今回、攻が勝手に運転してたテレビの中継車。
車に【ふわふわtimeテレビ】の文字と、ふわっとした雲さんの可愛いデザインがされてるんですね。

 

この緊迫した空気の中、なぜこんな可愛らしいデザインの車を登場させたのか。
もう気になって気になって、ストーリーに集中できないw

 

ところでこれは、こういうことっすか(詳しくはこの記事
本編は【ふわふわタイム】ならぬ【とげとげタイム】に突入しているというのに。

 

 

主人公の圭が「佐藤と戦うのやめるわー」となって、亜人コンビだった中野攻とガチンコ殴り(蹴り)合いケンカの末にコンビ解消。

また自宅警備員に戻るのか、永井圭!?
ちなみに、この前は田舎の山にこもっていたので、今度は海に行くそうです。

 

次回、一体どんな展開になってしまうのか。
もう予想がつかなくなってきたので、何が来ても面白い気がします。
フォージ安全ビルでの舞台裏の話か、今度は佐藤側の話か、圭が母親に電話して本気で海外へ行こうとする話か。

 

どんどん広がってきました。
劇場版アニメは決着がつきそうですけど、原作はまだまだ決着がつきそうな気配がありませんね。
何巻まで続くか分かりませんが、じっくりまったり応援してます。

続きはこちら。
亜人44話のネタバレ感想【ある家族の在り方】

スポンサーリンク
亜人本誌
スポンサーリンク
スポンサーリンク
あの漫画のここが気になる!!!
タイトルとURLをコピーしました