3月のライオン9巻のネタバレ感想【受験も将棋も、支えて見守る家族の存在がある】

3月のライオン

(羽海野チカ『3月のライオン』9巻)

 

くろやんです。

今月からアニメが始まって盛り上がってきましたね。
実はアニメが始まるまでに、最新刊の12巻まで感想やあらすじをまとめるつもりだったんですが、結局間に合いませんでしたw

こちらでは、まったりと最新刊の12巻まで感想を書いていくことにします。

 

それでは『3月のライオン』9巻のあらすじや感想、見どころなどを紹介していきます。
前回8巻のネタバレ感想はこちら。
3月のライオン8巻のネタバレ感想【老棋士のたすきは重く手離しがたいもの】

 

今回の9巻は『家族』がテーマです。

 

 

以下、9巻のネタバレを含みます。

 

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頑張れ受験生!

前回終わりで、夏祭りに白玉のデザートを売り出して大盛況だった三日月堂。
学校での『いじめ』問題も解決して、夏祭りのお店の手伝いも終わって、次にひなに訪れたもの。

 

そう!
中学三年生のひなに『受験』がやって来ました。
受験生…懐かしい響き。

 

どうやら、ひなは志望校もまだ決めていない様子です。
学校での『いじめ』のこともあって、知らない人達の中に入って行くのがまだ少し怖いひな。

 

 

そんなひなのために、零は高校生活に触れてもらうことにします。
夏休み、林田先生や将科部(放課後将棋科学部)の野口先輩達にお願いして…なんと学校の校庭で手作り『流しそうめん』をすることに!

 

そこで、林田先生が川本三姉妹と初対面をします。
髪の毛ボサボサ&汗びっしょりで遅れてやって来た、あかりさんの姿を見て、硬直して赤くなる林田先生。

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』9巻)

 

これはフラグなのか!?
先生、あかりさんに惚れたな。

 

その後、皆で流しそうめんを美味しく食べました。
楽しそうに部活の人達と過ごす零を見て、「いいなぁ。こんな楽しそうな高校もあるんだなぁ…」と思う、ひな。

 

「私、ここ受けてみようかな」
こうして、ひなは零のいる駒橋高校を受験することに決めたのでした。

 

 

そこから、あっという間に年が明けて一月。
ひなのために学習プランを考えた零は、週に何回か川本家で晩ご飯を食べた後に、ひなの勉強を見ることになります。

 

この日も晩ご飯の後で受験勉強を頑張るひなと、ひなの勉強を見る零。
すると、あかりさんが夜食を持って来てくれます。

 

「甘やかされたい人はいますかぁ?」
「はい、はい!甘やかされたいです!」
来ました~!
川本家伝説の『甘やかしうどん』!

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』9巻)

 

うどんに、おあげと天ぷらがダブルで入っているそうです。
美味しそう(*´▽`*)
元は、あかりさんがひなと同じく受験生だった時に、お母さんが作ってくれたものだそう。

 

キツネか天ぷらか、どっちも食べたい!
そんな娘のわがままを叶えるために考え出されたのが、この両方のせの『甘やかしうどん』なんです。
うーん、夜中にこれを読んでると夜食に食べたくなりますね。

 

ひなの受験と小さな恋の終わり

いよいよ受験の朝。
零が家まで迎えに来てくれて、ひなは一緒に高校へ向かいます。
途中、雪ですべって転んでしまうハプニングもありましたが、無事に受験を終えたひな。

 

結果は…見事、合格でした。
そして、おじいちゃんも美咲おばさんも、もちろん零も家に来て、皆でひなの合格祝いをします。

唐揚げとナスのグラタンとマカロニサラダと、ひなの大好物が盛り沢山!
今回は美味しそうな食べ物が多い巻です。

 

 

零のおかげで、ひなの数学の平均点が上がったという話題になり、美咲おばさんも零のことを見直します。

 

実は受験2日前に、ひなは熱を出していました。
そんな日に限って、あかりさんは美咲おばさんのお店を手伝わないといけないため家におらず、代わりに零がひなの看病をすることに。

 

それを聞いた美咲おばさん。
「高2と中3の男女を夜更けに二人っきりにして大丈夫なの!?」と、心配し始めます。
その時に、あかりさんがにっこり微笑んで返した言葉がこれ。

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』9巻)

 

それでも心配な美咲おばさん、おじいちゃんにも尋ねてみます。
「いくらいい子で勉強教えてくれるからって、女だけの家に高校生男子(ヤングアニマルw)をこうもしょっちゅう出入りさせるなんて!」

 

それに対して、おじいちゃん。
「大丈夫。だって…坊主だぜ?ないない。何もおこりゃしねーって」と、笑顔でさらっと返します。

 

あかりさんだけじゃなく、おじいちゃんにまで信用される零。
むしろ、年頃の男子として如何なものかと、逆に同情をしてしまう美咲おばさんなのでした。

 

 

ひなは4月から零と同じ高校に通うことになりますが…。
その前に、寂しいお別れがありました。
ひなが好きだった野球部の高橋くんが、プロになるために四国の高校へ行くことになったんです。

 

これまで、小学生の頃からずっと好きだった高橋くんとの別れ。
ひなの小さな恋が終わります。

 

甘酸っぱい失恋。
これもまた青春だよねぇ。
「おねいちゃん。私…髪、切ろうかな…」と、ふいに言い出すひな。
失恋で髪を切るという、甘酸っぱい乙女の一大イベント。

 

あかりさんは、妹が甘酸っぱい失恋をして青春をしている様子がたまらなく可愛いようです。
「もう…可愛すぎる。私の妹がっっ」と、悶えまくりのあかりお姉ちゃん。

 

そして美容院に行って、長かった髪をバッサリと切ったひな。
あかりさんが帰って来ると…何やらひなの様子が暗い。

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』9巻)

 

し、失敗したらしい。
あかりさん、必死にフォローする!

 

ボブだけど…何かボブじゃないヘアーになったみたい。
ちんまり可愛いけど、ひな的には『これじゃない』仕上がりになったようで、どんより落ち込んでます。

 

次の日、ひなの姿を見たおじいちゃん。
「ひなか?座敷わらしかと思った!」
そこに、こけしを持ったモモ。
「ひなちゃん!コレ!」
さらに、缶のドロップを持って来たあかりさん。
「お願いひな、ちょっとコレ持ってみて!」

 

ドロップのそれ節子や!
みんなしてイジりすぎ!
髪切って失敗した時って凹みますね。
ひなの高校デビューはどうなるのか!?

 

家族の存在

4月になって始業式の日。
零がひなを迎えに来ます。
髪をバッサリ切って、高校の制服を着たひなを見た零。

 

じーっと凝視した後に、零が言った第一声が「うん。いい」でした。
さらに、何回も「いい。すっごくいい!」と、髪を切ったひなを褒めまくる零。

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』9巻)

 

零的には、この髪型がストライクだったらしい。
あかりさん達が呆然とするほど、イメチェンしたひなを絶賛しまくり!

 

 

いや~もうさぁ、桐山君はひなが好きなんでしょ。
受験のために勉強見てあげたり、ちんまりヘアーで可愛いひなが好きなんでしょ。
まったくもう、あっちもこっちも甘酸っぱい青春だなw

 

と思ったら、あかりさんが言うには『零のひなに対する好きは、家族としての好き』らしい。
あかりさんのことも、モモのことも好き。
家族としてひなのことを見ているから、なかなか恋には発展しないんじゃ…そうあかりさんと美咲おばさんは話します。

 

 

家族。
今回の9巻は家族がテーマな巻だと感じました。
零や川本家、そして9巻後半で、ある棋士の家族の話が出てきます。

 

今回、出てくる大きな対局が名人戦
宗谷名人と土橋(どばし)九段の戦いです。
この土橋健司を見守り支えているのが、彼と一緒に住む両親でした。

 

宗谷と土橋は、子どもの頃から何度も対局をしてきたライバルのような関係。
しかし、やはり宗谷の方が強く、土橋は勝てないことが多いです。
「宗谷君、昔っからなかなか勝たせてくれないのよねぇ…」と、土橋の母親も言っていました。

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』9巻)

 

始まった名人戦。
研究を重ねた土橋の一手に、冷静に応じていく宗谷名人。

 

しかし途中、まるで思考が止まったかのように土橋九段が動かなくなってしまいます。
一体どうしたのか。
実は対局をしている彼らの近くに、小さな虫がいたのでした。

 

それに気付いた宗谷名人。
集中していた土橋の思考の妨げとならないよう、宗谷名人は扇子を使い、虫を逃がします。

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』9巻)

 

土橋のために、二人の対局のために、宗谷がさり気なく行動を起こします。
宗谷なりの気遣いを感じる場面です。

 

その後の勝負の行方はと言うと…。
宗谷の勝ちとなり、土橋は敗れてしまいます。
テレビで息子が負けたことを知った土橋の母親は、「これ以上どうやって頑張ったらいいの?」と嘆きます。

 

あれだけ寝る間も惜しんで研究を重ねても負けてしまった。
見守る家族も辛い。
「帰ってきたら、何て声をかけてあげたらいいの…?」

 

そう心を痛めていた土橋の母親でしたが。
次の日、両手いっぱいにお土産の袋を持って帰って来た土橋九段。
両親のためにお土産を沢山買ってきた土橋九段の顔は、妙にスッキリとした表情でした。

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』9巻)

 

あんなに研究したのに、名人戦のさなかで「見たこともないドアがいっぱい出て来ちゃったんだ」と、両親に話す土橋。
それに気付いた宗谷も同じくビックリして対局中にもかかわらず、思わず二人で笑ってしまったそう。

今度、宗谷の家で一緒に研究することになったと土橋は言います。

 

 

土橋が部屋に帰った後、テレビでは昨日の名人戦の対局について、解説の藤本棋竜(ふじもときりゅう)が土橋のことを語っていました。

 

「土橋には華がない、真面目過ぎる。加えて、大棋士に必要な運もツキも持っとらん。だが逆を言えば、運やツキを必要とせず、ここまでやって来た土橋九段の『努力』の凄まじさを見せつけられた全七局だった!」

 

大した棋士だよ、土橋って男は。
最後に藤本はそう言い切りました。

 

 

藤本の言葉を聞いた土橋の父と母。
まだまだ息子を見守ってやらないと。
棋士の親として、家族として、これからも支えて見守っていこうと二人は思ったのでした。

 

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まとめ

9巻は、ひなの受験と髪をバッサリ短く切ってイメチェンが見どころでしょうか。
それと川本家と零の関係、後半から登場する土橋を見守る両親のことなど、家族についても考えさせられる内容でした。
受験も将棋も、支えて見守ってくれる家族がいるからこそ、乗り越えられるんですね。

 

 

今回、零自身の将棋の大きな対局はありませんでした。
しかし、ひなの受験中に順位戦があり、零はC級1組からB級2組に昇級していたのでした。
レベルアップ!

 

将棋会館で義理の父(幸田)と再会した零の反応が、1巻初めの時と違っていたことが印象的でした。
1巻初めの対局の時は、幸田とまともに話をせず、心配していると言う言葉にも「うそだ」と、不信感バリバリ反抗期のようでした。

 

それが今回の再会では、「前回の続きができるかもな」と言った幸田に、「はい。お父さん」と零は穏やかな表情で話ができるまでになっていました。
将棋の級だけじゃなく、内面的にもいつの間にか成長したなぁと感じます。

 

 

後半の宗谷と土橋の名人戦。
将棋の神様だか悪魔だか言われる宗谷と、将棋ロボと揶揄される土橋。
そんな表情があまり変わらない二人が、対局中なのに思わず一緒に笑ってしまったというエピソードは、人間らしく個人的に好きな場面です。

 

そういえば、今回も美味しそうな食べ物がいっぱいでした。
夜食の甘やかしうどんに、合格祝いの山盛り唐揚げに、桜まつりのお汁粉に…見てるだけでお腹すいてくる。
あかりさんの「今日は唐揚げは飲み物だから!」は名言だと思います。

続きはこちら。
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