3月のライオン12巻のネタバレ感想【男の関ヶ原!藤本雷堂の冷静と情熱のあいだ】

3月のライオン

(羽海野チカ『3月のライオン』12巻)

 

くろやんです。
前回11巻のネタバレ感想はこちら。
3月のライオン11巻のネタバレ感想【父との決別、あかり・ひなの涙と人生の伴侶】

 

12巻はプールや海が出てきたり、最後にはお祭りがあったりと夏の雰囲気が感じられて良いですね。
冬に読んでると、夏が恋しくなってきます。
夏らしさを感じるゼリーや白玉が美味しそう!

 

そして前回から引き続き、12巻でも藤本棋竜が大活躍してました。
何気にこの巻、雷堂さんが主人公じゃないかと思ってます。
雷堂さんの薩摩魂がいいよぉ。

 

以下、12巻のネタバレを含みます。

 

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元担任はポジティブ教師

前回の続き。
あかりさんの人生の伴侶(結婚相手)を見つけるため、身近にいる独身者たちのパラメーターをまとめ始めた零。

 

学校関係、将棋関係。
棋士は男性が多い職業のため、独身者も多いようです。
そして、零は一通り独身者の名前を書き終えました。

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』12巻)

 

零の書いてみたメモを見てみると…。
【学校】
・林田先生 ・野口先輩

【将棋】
・島田 ・スミス ・横溝 ・重田
・松本 ・辻井 ・櫻井 ・2KD
・隈倉さん ・宗谷さん ・土橋さん

【無い】
・滑川 ・ハッチ

 

ツッコみどころが多い!!

 

まず、【無い】の二人。
零が「この二人は、あかりさんの伴侶として無い」と判断した二人です。
まぁ分からんでもないけど…。
死神と呼ばれた男と、イライラ王子じゃねぇ…。

 

あと、将棋関係はやっぱり独身者が多いですね。
零自身も「あれ?隈倉さんって結婚してたっけ?」と言うように、隈倉は既婚者かどうかいまいち不明のよう。
その他の面々は独身。
あれだけ強い宗谷名人も土橋も島田も。

 

そして、よく見ると…2KD??
何だこれ?と思ったら、二海堂(2KD)か!!
2LDKみたいに部屋の間取りかと思ったよw

 

 

この中で近しい学校関係の二人について考えてみた零。
先日、川本家で林田先生・野口先輩を招いて食事会をしたときのこと。

 

野口先輩の博識さ、落ち着いた雰囲気に徳の高さを感じた美咲おばさんは、「将来有望じゃない。あの子は大物になるわね」と零に言っていました。

 

一方の林田先生。
美咲おばさんに「林田先生は何の教科のご担任なの?」と尋ねられ、「あ、僕は現国です」と先生が答えると…。
一気に美咲おばさんとあかりさんの表情が曇った。

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』12巻)

 

誠二郎も塾で国語を教えていたらしい。
そのことを思い出して、どんよりとなる二人。
妻子捨男の余波が未だに残っていた!
せ、先生…たまたま誠二郎と教科が被っていたばっかりに…不憫だ。

 

 

『先生…いい人なんだけどな。でも、何かちょっとあかりさんと…って思うと、頼りなさが出てしまうのはなぜなのか…?』
『男として包容力に欠けるというか』

 

林田先生、優しさはあるけど『頼りがい』は微妙かなぁ。
という風に零は頭の中でグルグルと考えます。

 

最後、食事会が終わった帰り道で。
林田先生はあかりさんのことを気に掛ける発言をします。
姉妹だけで暮らして、妻子捨男のこともまだ心配だろう。

 

何か自分が彼女にしてあげられることはないだろうか。
「たとえば…こんなのはどうだ?オレがあの家で一緒に暮らす…とかさ?」

 

そのときの先生を思い出して、零は頭を抱える。
いやいや、照れながら先生カッコいいこと言ってる風だけど、食事会で全然良いとこ見せれなかったのに、えっ何でそんなポジティブなの??

 

普段、暴走する零のことを林田先生がツッコんでたけど、先生もなかなかの予想斜め上のポジティブ具合だった!

 

先生はあかりさんに対して明らかに好意を持っているんですが。
結婚相手として、将来性や頼りがいなどを考えるとどうなのか?
優しさはめちゃくちゃあるんだけどなぁ。

 

という感じで、零の独断による林田先生のパラメーターは頼りがいは低め、優しさは高めな結果となりました。

 

恐怖のバッティング!

前回11巻の玉将戦の予選。
終わりに藤本棋竜が、「(婚約者に)会わせてよ」と零に言い、鹿児島で行われる棋竜戦に三姉妹を連れてくるよう約束させていました。

 

で今回、棋竜戦の第3局目。
藤本雷堂の故郷である鹿児島に、零と三姉妹はやって来ていました。
薩摩編開始早々から、すごい形相で登場した雷堂さん。

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』12巻)

 

これ何の漫画だっけ…?将棋の漫画だよね…?って確認したくなるぐらい、一人画風が違い過ぎとる。
鬼の形相で薩摩魂をぶつける漢(おとこ)藤本雷堂!
現在0-2のカド番まで追いつめられ、次に敗れたら【棋竜】の座が奪われてしまう。

 

何とか死守せねば!
棋竜の座を手放すわけにはいかない!
(モテなくなってしまうだろうが!)

 

 

そんなアツい想いを抱きつつ。
藤本棋竜、ようやく零の言っていた婚約者と対面します。

 

はじめはあかりさんを見て、「相手はズバリ年上。このオレの勘が全て当たっていたというのか!?だが、おのれ桐山!この美しい玉将に手をかけたというのか!?」と、激しく衝撃と悔しさを感じていた雷堂さん。

 

しかし、婚約者はひなのことだったと分かり、「え!?こっち!?そうか、こっちか桐山(お前の脳内婚約者は!)」とすべて了解したようです。
相変わらず、妄想スパーキングな藤本棋竜。

 

そのあと、海が見えるホテルのプールで仲良く泳ぐ、ひなとモモ。
それを眺める零とあかりさん。

 

藤本棋竜もあかりさんの隣に座り、のんびり優雅に過ごしていたんですが…まさかの左から入れ込んでいるキャバ嬢、右から妻と娘二人が現れた!

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』12巻)

 

ヤバいよ!
修羅場キタ――(゚∀゚)――!!

この危機的状況を回避するため、藤本棋竜はとっさにプールに飛び込んだ!!
女性たちが通りすぎるまで、プールの底へ身を沈める。

 

「おお神よ!戦士というものは、これ程にも重い『業』という荷を背負わねばならぬとおっしゃるのですか…!」

 

苦悩しつつ、カッコいいポーズで水中に沈む雷堂さん。
もはや何が何だかわからない(;´∀`)
カッコいい台詞とコマなのに、シュールな笑いが込み上がってくる。
雷堂さん、最高っすわ。

 

キャバ嬢からモテるため、家族を養う父としての責任のため、この戦を勝つしか道はない。
そう改めて決意する藤本雷堂棋竜だった。

 

力の限り最後まで駆けろ

集まった女性たち(妻と娘、キャバ嬢)のため、棋竜の座を死守すると決めた雷堂。
対局相手は土橋九段。

 

さっそく藤本棋竜が穴熊を組み、土橋を迎え撃とうとする。
「さあ、飛び込んで来い!土橋よ!」
と思ったら、土橋九段も一緒に穴熊を組み始めたー!
腰を据えてじっくり長く戦っちゃおう☆ということらしい。

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』12巻)

 

思わず雷堂さん、この表情。
何してくれちゃってんの!?ここはガンガン来る所でしょ?

 

そんなわけで一緒に穴熊ぐま…。
戦いは長引いていく。
両者の細かいねじり合いと駆け引きが続き、いよいよ終盤。

 

 

さらに自陣の守りを強化した雷堂。
しかし、土橋にあっさりと守りを奪い取られ、ついに窮地に立たされる。

 

永世棋竜まであと2年。
今年54歳。
もし、【棋竜】の座を失冠したら…自分に再び、この地に戻る力は残っているか?
自問自答する藤本雷堂。

 

そのとき、自陣の駒たちの「我等、最後まで棋竜と共に有り!」という声が聞こえてきた。
雷堂の薩摩魂が燃え上がる。

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』12巻)

 

力の限り、最後まで駆け抜ける雷堂。
その様子を彼の妻も娘二人も見守っていた。
「見るのよ、最後まで。お父さま、戦ってらっしゃるわ」と、涙を流しながら目を背けずに見続ける雷堂の妻。

 

藤本雷堂棋竜、145手にて投了。
土橋九段がタイトルを奪取し、『土橋棋竜』の誕生となりました。

 

 

敗れてしまった雷堂。
彼のスマホには、対局中に帰ってしまったキャバ嬢から「また勝ったらお店に遊びに来てね~☆」というメッセージが入っていました。

 

それを無言で眺めた雷堂がホテルのロビーに行くと…。
彼の妻と娘二人が待っていました。
「な…なんで?お前たち…もう許してくれないんじゃ…」と、おろおろする雷堂に、彼の妻は「どうしても何も、あなた様が馬鹿だからです」と、ハッキリと言い切りました。

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』12巻)

 

雷堂を本当に幸せにしてくれる女性なら自分も身を引くが、一時しか幸せにしてくれない人のために別れるつもりはない。

 

惚れ惚れするほど潔い台詞!
カッコいいよ!雷堂妻(櫻子さん)!
愛情の深さもそうだし、妻としての強さと度量の大きさを感じますね。

 

 

その夫婦のやり取りをこっそり聞いていた、あかりさんとひな。
自分たちの両親のときを思い出す。
起こった夫婦の出来事は似ているのに、こんな終わり方もあるんだと。

 

藤本雷堂の女性問題(キャバ嬢と妻と娘たち)が絡んだ薩摩編。
結果は雷堂は敗れ、棋竜のタイトルを奪われてしまいますが。
笑いもありつつ、最後に雷堂妻の力強い台詞でスッキリとした終わりでした。

 

祭りの夜に

そんな薩摩編があって、零の順位戦もあったりで、12巻最後に夏祭り。
また今年も三日月堂の白玉を使ったデザートが登場します。

 

しかも、今年はシロップ三種類。
冷やし白玉シロップ、梅シロップレモンゼリー、ジンジャーシロップゼリー、どれも美味しそう!

 

昨年と同じく零もお店を手伝って、今年はひなの学校の友達・つぐみちゃんも手伝って、さらに林田先生と野口先輩も手伝います。
お店が忙しくなるので、モモの遊び相手に二海堂までやって来て、すごく賑やかな雰囲気に。

 

順調に屋台にもお客さんが来てくれて、あかりさん大忙し。
そこにやって来たのが島田八段。
二海堂に誘われて、指導対局後にやって来たそうです。

 

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(羽海野チカ『3月のライオン』12巻)

 

あかりさんからレモンゼリーを受け取る島田さん。
一口食べたあと「うまいな」と言い、あかりさんもにっこり。
レモンゼリーのおかげで、対局後の胃の痛みが消えてる…と島田さん気付きます。

 

 

島田八段があかりさんに声を掛けようとしたところで、突然の雷が!
どしゃぶりの雨が降り出して、祭りに来ていた人たちが大慌てで走り出す。
その見物客がテーブルに当たった衝撃で、白玉の入ったお鍋が落ちそうになっていた!

 

とっさにお鍋を掴むあかりさん。
転びそうになる彼女の身体を支える林田先生と、彼女の二の腕を掴む島田八段。

 

っわああああ!
こ、これは恋のトライアングル!!
なんというシチュエーション!
ドキドキするよおぉ!

 

 

お鍋は無事、ホッとするあかりさん。
目を合わせてお互い無言になってしまう男性二人。
あかりさんを助けた林田先生、島田八段。
気になる三人の関係はどうなっていくのか…?

 

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まとめ

この終わりは…この終わりはズルいですよ。
何かが始まりそうな…そう…恋が始まりそうな、そんな予感。
ドキドキしますね、たまらんですね!

 

林田先生は以前からあかりさんに好意を持っていましたし、12巻はじめの話のように、あかりさんと一緒に暮らそうかとまで言っていました。

 

が、ここに来て先生のライバルとなる相手が登場。
これまであかりさんと接点がなかった島田八段。
彼も独身者で相手がおらず、フリーな状態。

 

おまけにプロ棋士で将来性もあって、さらにさらに人柄も良い。
これは林田先生、厳しいか…!?

 

というか…よく考えたら、あかりさんを狙っている男性陣は他にも何人もいましたね!
スミスや一砂や横溝や…あかりさんラブな人たち多いからね!
あかりさんモテるからね。

 

でも、今のところ一番あかりさんとくっつきそうなのは、島田さんか林田先生か…?
こんな盛大なフラグが出てきたんですし、どちらかといずれくっつきそうですね。
うわあああ、気になるわ!
テンション上がるわ(∩´∀`)∩!

 

 

そうそう、今回の12巻は棋竜戦の雷堂さんも勿論面白かったですが、零の順位戦の相手、滑川さんも最高でした。
暑い夏にピッタリなホラー具合で、カメラ目線の顔とか超怖すぎw

 

ふわふわした動きで、滑川七段らしい戦い方でした。
で、やっぱり今回も対局中に相手の顔をじっとのぞき込むんですね。
零VS滑川の対局は面白いやら怖いやら。

 

 

いやぁ、今回も充実した内容でした。
雷堂棋竜の薩摩魂と、滑川七段の不気味さと、最後の夏祭りのハプニングと。
やっぱり気になるのはラストの展開!
林田先生と島田八段がこれからどんな動きを見せるのか気になります。

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あの漫画のここが気になる!!!

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