66話の補足感想【ゲンの伏線】

亜人

(桜井画門『亜人』21話)

 

まさかのまさか。
えぇ!?そうだったの?

 

以下、14巻のネタバレを含みます。

 

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完全なる思い込み

66話で明らかになった2つの驚きの事実。

 

・ゲンは亜人ではなく人間
・高橋とゲンは兄弟

 

あ、66話冒頭で立花議員が亜人だと発覚したのを合わせると3つですかね。
もう誰が亜人なのか人間なのか。
先が読めないですわ、まさかの展開です。

 

『一体いつからゲンが亜人だと錯覚していた?』

 

いやぁ、もう藍染隊長もびっくりですよ。
まったく疑ってなかったですもん。
いつも高橋と行動を共にしているから、無意識に勝手に『ゲンも亜人』だと思い込んでましたもん。
思い込みってこわい!

 

 

さて、どうしてゲンが亜人だと思い込んでしまったのか。
ゲンが初登場したのが15話。
佐藤が開いた亜人集会に、彼は高橋と共に参加していました。

 

そのとき亜人集会に参加していたメンバーは、ゲンを除いて全員亜人。
だって亜人集会ですよ、そりゃあ亜人が集まる場ですよ。
まさか人間が参加してるなんて思いもしませんよ。

 

しかも、このとき佐藤も「絶景だね。初めてだろう、君達。これだけの亜人が集まるという光景は」と言ってました。
佐藤さんがこう言ってちゃ、あぁ全員亜人なんだなって思いますよね。

 

 

で、この亜人集会後も、ゲンは佐藤らのテロ活動に普通に参加してました。
普通にですよ、めっちゃ危険な状況もあったのに。
あんな自然に亜人のテロ活動に普通に参加してたら、まさか人間だとは気が付きませんわ。

 

ゲンは黒い幽霊(IBM)について、「俺は黒いの出せねーからなぁ」と言ってました。
この台詞は29話で、田中と高橋のIBMが料亭にいた大臣を襲撃したときに言ったものです。
今となっては、人間だからそりゃぁIBMなんて出せませんよね。

 

中野攻は亜人ですけど、IBMが出せません。
26話でIBMが出せるようになる方法をオグラ博士に尋ねる描写がありました。
この流れとゲンの台詞から、『ゲンは中野攻と同じく、亜人だけどIBMが出せない』という風に思い込んでいました。

 

いやぁ、思い込みってすごい。
もう見事に騙されてましたわ。
く、悔しい…!でも、このどんでん返しは素晴らしい。

 

 

伏線

さぁ、この『ゲンは人間』というどんでん返し。
実は伏線があったようです。
これ気付いた人すごいなぁ。

 

15話の亜人集会で。
集まった7人の男たち。
中野攻、秋山、奥山、高橋、ゲン、2人のモブ亜人。

 

そこに佐藤のIBMが現れ、手を鳴らして「コレで全員かな。上がってきてくれ」と彼らに声を掛けます。
このときの様子がこちら。

 

15

(桜井画門『亜人』15話)

 

おわかりいただけただろうか。
手を鳴らしたとき、ゲンだけ違う方を向いていて、その次のコマでは隣の高橋がゲンにわかるようIBMの方を指さしています。

 

ゲンには佐藤のIBMが見えていない。
だから、最初のコマで一人だけ違う方を向いていて、高橋に教えられてIBMがいることがわかった…そんな感じでしょうか。

 

 

さらにもうひとつ。
佐藤 VS SAT50人
21話ですね、佐藤さんのヤバカッコいい佐藤無双祭り。

 

このとき、高橋とゲンは佐藤に復活の隙を与える援護をするため、ビル屋上にいました。
ゲンが敵の位置を確認し、高橋がライフルで敵を狙撃する。

 

この際ゲンと高橋も、別のビル屋上に隠れていたSATの狙撃手に攻撃されます。
ゲンの鼻先をかすった銃弾は高橋に命中し、高橋は一時戦闘不能に。

 

21-1

(桜井画門『亜人』21話)

 

このときゲンの鼻についた小さな傷。
実は、この後もずっと残り続けているんです。
フォージ安全ビル要撃のときも、今回の入間基地での戦いのときも。

 

亜人なら、リセットすればどんな傷でも治ります。
しかし、人間のゲンはずっとこの傷が残ったまま。
そして何より、これまで激しい戦闘のなかで、ゲンは一度もリセットする描写が無いんですよね。

 

フォージ安全ビル要撃で、奥山や高橋はリセットする描写があるんですが、ゲンはその描写が無い。
さらに田中、高橋と隊列を組んだときも、ゲンは一番最後にいます。

 

33

(桜井画門『亜人』33話)

 

そりゃあ、人間ですから。
前になんていたら大変ですよね。
一発KOですよ。

 

このように、よくよく見れば『ゲンは人間なんじゃないか?』という小さな伏線がいくつかあったんですね。
いやーわからんかったよ!
完敗です、まったく気付きませんでした。
気付いていた人すごい!

 

今にして思えば

フォージ安全ビル要撃で。
34話、圭の考えたIBM粒子を活用した作戦で、テロメンバー(田中・高橋・ゲン)を麻酔銃で眠らせ、拘束する場面です。

 

このときの作戦内容は、亜人にしか見えない大量のIBM粒子で敵の視界を遮り、その隙に人間の平沢ら黒服メンバーが麻酔銃を撃つというもの。

 

今にして思えば、亜人の田中と高橋は大量のIBM粒子が見えてパニックになってたんですが、人間のゲンにはIBM粒子が見えていないはず。
ちょうど麻酔銃で撃たれた順番が、ゲン→高橋→田中だから良かったんですけど…。

 

もし、田中か高橋が先に麻酔銃で撃たれていたら、ゲンが彼らをリセットさせることができたんじゃないか?
ありゃま。
たまたま麻酔銃で眠らせた順番が良かったんですね。

 

 

あと、高橋とゲンが兄弟だったことについてですが。

彼らがどういう間柄なのか、これまで作中で語られなかったため、何となく昔から付き合いのある仲間同士なのかと思っていました。
俺らマブダチ的な?

 

今にして思えば…。
いや、これも今にして思えばですけど。
佐藤のテロ組の中で、ゲンだけ名前なんですよね。

 

佐藤、田中、奥山、高橋、ゲン

 

もし、高橋と身内じゃなくて友人、仲間関係だったとしたら、普通に『山田』とか『小林』とか『松本』とか呼ばれていたはず。
こじつけかもしれないけど、一人だけ名前で呼ばれていたのも不思議に思うべきだったなぁ。

 

そういえば、佐藤たちは『ゲンが人間』だと知ってたんでしょうか。
本人が自ら言ったのか、高橋が言ったのか、それとも言わずに黙っていたのか。
そこら辺も気になるなぁ。

 

追記感想おわり。

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亜人その他
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あの漫画のここが気になる!!!

コメント

  1. 匿名 より:

    フォージ安全からの脱出時に担架で運ばれるけが人役が足が不自由な奥山ではなくゲンなのも、彼はリセットできないので麻酔の影響で動けなかったのだと考えられますね。

    ゲンが高橋の弟で人間なのは、佐藤グループ内では共有されていたと思います。
    永井たちはフォージ安全戦までは知らなかったでしょうが(知っていたら捕まえたあと、ゲンだけ尋問できたでしょうから)、田中が仲間になったあとは「小柄で長髪のゲンってやつは高橋の弟で亜人じゃない」という感じで永井たちも知らされたと思います。
    追加亜人のIBMを見たとき、下村さんは「高橋かゲンのIBM?」とは聞かなかったし、対亜もゲンが高橋の弟であること、撃たれたゲンが死んだことも分かっていたようですから。

    個人的にゲンが人間だったは、「寄生獣」の広川市長が実は人間だったの、桜井先生なりのオマージュじゃないかと思っています。

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