【アニメヴィンランド・サガ20話感想】狐と狸の化かし合い。スヴェン王との心理戦駆け引きがスタート

(c)幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会

戦士達の争いを収めたクヌートはアシェラッドとトルケルを配下につけ、ゲインズバラに帰還する。
ラグナルの死を経て、戦いの最中に愛とは何かを悟り覚醒したクヌートは、それまで持っていた父への僅かな思いを一切捨て、アシェラッドとともにスヴェン王の暗殺を企てる。

（アニメ公式サイトより）

今回しょっぱなに久々に登場のフローキ。
久しぶりに見たよ、相変わらず四角いね。
クヌート殿下がトルケルを従えて生還などありえん！とか言って、クヌートがちゃっかりトルケルを連れて還って来たのを見たフローキの表情が面白い。

アニメのフローキの表情が変わるテンポがいいよ。
こういうギャグもいけるフローキ。
彼はさらに後のストーリーにも登場して小物っぽい雰囲気だけど、個人的になんか憎めない人物です。
色々と卑怯な手を使って成り上がってるけど、ごく普通の孫を可愛がる一面もあって人間味が感じられるんですよね。

今回からはついにスヴェン王とクヌートの親子喧嘩が勃発。
といっても、まだ水面下での腹の探り合いといった感じ。
実質スヴェン王と駆け引きをするのは、クヌートではなくアシェラッドなんですよね。
この化かし合い、心理戦が今後の見どころでもあると思う。

アニメで初めて顔が映し出されたスヴェン王。
クヌートやアシェラッド、トルフィンが王と謁見する場面は緊張感あっていいね。
なんかアニメで部屋の中が赤みがかった光が差し込んで、異様な緊迫した雰囲気が出ててよかった。

(c)幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会

枯れて疲れ切った老王に見えて、実は頭が切れるやり手のスヴェン王。
アシェラッドの人物評では、人の心を読む洞察力と先手を打つ行動力があるとのこと。
クヌートとアシェラッドがスヴェン王をどう暗殺するか、これから策を練って互いに頭脳戦を繰り広げるところが面白い。

スヴェン王に母のことを侮辱され、静かに怒るアシェラッド。
うわぁ…そりゃあ地雷だ。
そして、この後でもう一回スヴェン王は地雷を踏んで最後に爆発するっていうね…。
最後の最後には、もう頭脳戦どうこうじゃなくなるもんね。
その場面にアニメも近付きつつあるから、楽しみのような怖いような。

今回はスヴェン王との謁見やヴィリバルド神父の変貌ぶりも見どころだけど、やっぱりこのシーンが印象深い。
故郷に帰ると別れを告げるアトリに、路銀として金の腕輪を渡すアシェラッド。
さらに、アトリに「二度と剣を握るな」と約束させる。
これからは堅気として羊を飼って、嫁をもらい子どもをこさえろと。

デーン人の部下たちのことを心底嫌っていたはずなのに、実際トルグリムとアトリはアシェラッドを裏切ったのに、彼らを見逃して路銀として金の腕輪を渡す。
あんなに残酷で鬼畜な所業がいっぱいあったのに、アシェラッドの非情なだけじゃない一面が感じられる。
この別れの場面でのアシェラッドの行動や台詞が粋だよ。

(c)幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会

しかし、めっちゃ後のストーリーで再登場したアトリの姿を考えると、何ともいえない気持ちになってくる…。
アシェラッドが渡した腕輪をアトリはどうしたんだろう。
最後アトリとトルグリムが去ったあと、一人佇むアシェラッドの背中に哀愁のようなものを感じる。
背中で語るって漢だよ、アシェラッド。

アニメが残り4話で終わるそうで、終わりが近付いてきて寂しいです。
で、この次の21話からアニメが原作とちょっと順序が違うとか。
原作だと次はアシェラッドがビョルン、トルフィンと決闘する流れだったけど、予告だとレイフが再登場してトルフィンと再会する話になりそう？
決闘の話と順序が入れ替わるのかな。

EDを歌うmilet（ミレイ）さんがTwitterで呟いていた、「Drown」の『同じ色の目にうつる違う色の息を吐く』という歌詞は、トルフィンとトールズのことでもあり、クヌート殿下とスヴェン王のことでもあったというのが印象的でした。
親と子で同じ色の目をしているけど、違う想いを抱いて生きている。
この歌詞好きだなぁ。

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スヴェン王初登場👑そして激昂するアシェラッド⁉️https://t.co/Ca40A71F78 #VINLAND_SAGA pic.twitter.com/4LYLFWQQZj

— TVアニメ「ヴィンランド・サガ」公式@12月15日24:10〜第22話放送‼️ (@V_SAGA_ANIME) December 4, 2019