【アニメヴィンランド・サガ22話感想】アシェラッド(灰まみれ)の過去、復讐を糧に生きる者たち

ヴィンランド・サガ

(c)幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会

 

クヌートとトルケルが見守る中、アシェラッドと決闘を始めるトルフィン。
しかしビョルンを送った直後のアシェラッドのただならぬ雰囲気に気圧され、トルフィンはなかなか攻撃を仕掛けられずにいた。
その様子を見かねたアシェラッドは剣を放り投げ素手で十分だと彼を挑発する。
激昂したトルフィンは…

(アニメ公式サイトより)

 

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トルフィンVSアシェラッドの決闘。
実際のところ何度目の決闘でしょうね。
初めて二人の決闘を観たトルケルが「この二人、相当戦ってんな」って言うぐらいだから、10回以上はやってそう。
その決闘を何度もするために、トルフィンは戦場で何度も敵を殺し、手柄を立てたんだろうな。

 

今回のアニメは作画がいつにも増して良かったです。
特にクヌート殿下、相変らず麗しい。
決闘の最初でトルケルと話しているときや、最後のアシェラッドとの会話の場面など、風になびく髪や表情が艶やか。
覚醒したあとも変わらぬ美しさです。
アニメだと、より一層クヌートの美しさに磨きがかかってるよ。

 

(c)幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会

 

自らの手でビョルンを送ったあとのアシェラッドは静かに怒り、ヤバい雰囲気。
トルフィン…今日はやめといた方がいいよ、ヤバいって。
攻撃を仕掛けないトルフィンを見かねて、「ほれ、攻めやすくなったろ」と素手になるアシェラッド。
で、アシェラッドの挑発にまんまと引っ掛かり、すぐに攻撃を見切られたトルフィンはあっという間にボコボコにされてしまう。

 

トルフィンは若いからすぐに頭に血が上って、怒りで冷静さを失うんだよねぇ。
いつも決闘でアシェラッドの挑発にすぐに乗って負けてしまうのは、彼が若くてまだ未熟だから。
しょうがない…17歳、思い通りにならなくて怒ったり、悩んだり苦悩したりしやすい年頃だから。
うん…キレやすいヤンキーだからね、この頃のトルフィンは。

 

でも、この決闘やこれまでの戦いは、トルフィンにとってすべて無駄じゃないんだよね。
めっちゃ後のストーリーで、今回の戦いの経験はトルフィンの窮地を救うことになる。
だから、決闘で負けてもすべて無駄にはならない、トルフィンの成長の糧になるから!

 

 

決闘で敗れたトルフィンに、アシェラッドは自身の過去、憎い相手の殺し方について語る。
奴隷の母から産まれたアシェラッドは、幼いころから下働きとして鍛冶場や厩で働いていた。
働きながら病気になった母、リディアの食事や身の回りの世話をして、幼いアシェラッドは過酷な生活を送っていたよう。

 

(c)幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会

 

アシェラッドの厳しい考え方や人生哲学は、幼少期の自身の境遇からきているんでしょうね。
色々と苦労したんだな…アシェラッドも。
ノルド戦士(ヴァイキング)だったアシェラッドの父親、ウォラフはアシェラッドに名を与えず、病を得た母を捨てた。
アシェラッドの中には父親に対する怒り、憎しみが募っていく。
ちょうどアシェラッドに復讐しようとするトルフィンのように。

 

英雄アルトリウスの伝説を信じ続けるリディアの言葉を聞くうちに、アシェラッドも英雄を信じるようになった。
しかし、英雄は現れることなく、リディアを斬り捨てようとしたウォラフの姿を見て、一瞬でアシェラッドは悟った。
『今この時、アルトリウスが母を助けに来ないのなら、そんな者は永遠に来ない』

 

誰かがやらねばならん。
英雄でも神でもねェ誰かがな。

 

このアシェラッドの名言が好きです。
英雄でも神でもない、誰かがやらないといけない。
これ以上ないほどシンプルで現実的で、本質を突いた言葉。
母を守るため、憎い父に剣を振るう。

 

(c)幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会

 

剣の腕前がウォラフの目に止まり、父の館で共に暮らすことになったアシェラッド。
馬術や武術の鍛錬を怠らず、腹違いの兄たちとも上手くやり、奴隷暮らしから救ってくれた父への恩も忘れず。
そうして2年間、忠実な息子を演じ続けたアシェラッドは油断したウォラフの寝込みを襲い、彼を殺害。
見事、憎い父を殺し復讐を果たす。

 

現在のトルフィンと同じく、復讐を糧に生きてきた10代のアシェラッドですが。
トルフィンとはまったく違う方法で憎い相手を殺してますね。
どうしたら相手の信用を得られるか、どうしたら相手が油断するか。
そんなことを考えながら、表面上は忠実な息子を演じ、父ウォラフに対する憎しみの念を燃やし続ける…。
すごい生活だなぁ、暗黒の10代だよ、末恐ろしい子どもだよ!

 

 

もともとアシェラッドは頭が良くて、知略に優れていたんでしょうね。
頭を使って2年で憎い相手を殺したアシェラッドは、10年以上かけて憎い相手を殺せないトルフィンのことをボンクラだと貶す。
ボ ン ク ラ!

 

確かにトルフィンは頭使わないで、よっしゃあ決闘で正々堂々と憎いアシェラッドを倒すぜ、うおおぉぉ!ってノリだもんね。
若いころのトルフィンは視野が狭くて、頭を使うのが苦手なんだろうな。
とにかくもう怒りで周りが色々と見えなくなっちゃう。

 

(c)幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会

 

さらにアニメオリジナルの台詞が入って、決闘という褒美に釣られてこれまで戦場で働いてきたトルフィンに対して、「便利なガキだよ、お前は。トールズにも感謝しねェとな」と言うアシェラッド。
もうやめて!トルフィンのライフはとっくにゼロよ!
敗れたトルフィンに追い打ちをかけるアシェラッド、鬼や…。

 

アニメオリジナルの描写で、最後トルフィンがこれまでの10年間を思い出し、怒り苦悩する様子は見ていてツラかった…。
この苦しい経験は決して無駄ではない…これからのトルフィンの人生において無駄にはならないから…成長の糧になるから。

 

これでいよいよ、残りはあと2話。
次回はついにクライマックスの御前会議が始まるのか…。
アニメオリジナルの描写が入りだして、次回もまた何かオリジナルの展開になりそう?
しかも、原作者の幸村誠先生も声優で登場するとか!?
アニメスタッフも先生も、なんてサービス精神旺盛なんでしょう、楽しみだよ。

 

 

今回の『あにまるらんど・さが』は、クヌートのモフモフは最強。
「よさぬか」の一振りでトルフィンが吹っ飛んだー!
やっぱりモフモフは強さの証。
もはやラスボスみたいになった最強クヌート。
トルケルがクヌートと戦いたがってる!

 

続きはこちら。
【アニメヴィンランド・サガ23話感想】族長!「身の振り方を改めねばならんか」って幸村誠先生が言ってるよ

アニメの感想をまとめたページはこちら。
アニメ『ヴィンランド・サガ』の感想まとめ

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あの漫画のここが気になる!!!

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