(c)幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会
スヴェン王の御前へと進んだアシェラッドは、なんとかウェールズ侵攻を思いとどまらせようと言葉を重ねる。
同じ頃、レイフの説得に応じ故郷へ帰ることを決心したトルフィン。
しかし、船に乗る直前で目にしたのは一羽のアジサシが飛び立つところで…
(アニメ公式サイトより)
ついにアニメ『ヴィンランド・サガ』も最終回!
というかね、かれこれ一ヶ月前に最終回が放送されたんですよ。
いまさら感想書くってどういうことよ。
もう遅刻とかいうレベルじゃないよ。
私の感想を書くのが致命的に遅いということがよくわかりました。
ごめん、ちょうど年末年始で色々あったから。
遅くてもちゃんと感想書くから許して(;´∀`)
というわけで、アニメ『ヴィンランド・サガ』最終回の24話の感想いきましょう~
前回の続き。
スヴェン王がウェールズ侵攻を宣言、形勢は逆転しアシェラッドは窮地に追い込まれる。
どうするアシェラッド!?
そして、原作と違うオリジナルの展開で牢に投獄されたトルフィンは、迎えに来たレイフの言葉によって故郷アイスランドに一緒に帰ろうとする。
え!トルフィンこのまま帰るん!?
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スヴェン王の御前に進んだアシェラッド、族長たちの前で『ウェールズ侵攻は止めた方がいい。割りに合わない』と弁舌を振るう。
いやぁ、相変らず口が上手い。
イングランド軍との戦いで兵たちは疲れている、おまけにウェールズの土地は険しく貧しい。
うまーく族長たちの代弁をしている形で、ウェールズ侵攻は止めた方がいいッスよ~割りに合わないッスよ~と王に提言するんですね。
アシェラッドの言葉に、スヴェン王も「これぞ忠臣の姿よ」と寛大な王の演技をする。
族長たちの前だからカッコつけたいもんね。
どっちもどっち、アシェラッドもスヴェンも舞台の上で演技しまくり。
しかし、スヴェン王はアシェラッドにウェールズかクヌートか、どちらかを選ぶよう迫る。
アシェラッドの故郷ウェールズを侮辱し、アシェラッドの地雷を踏むスヴェン王。
あぁ…ヤバいって…こりゃあかんって…。
このスヴェン王の言葉に、アシェラッドがついにプッツン。
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「嫌なツラだな。こんなツラの上に王冠が載ってるなんてのは、やっぱり許せんな」
一同唖然。
さらにスヴェン王のことをジジィ呼ばわりするアシェラッド。
もう演技とか駆け引きとかバカバカしいわ、やってられんわって感じ。
このアシェラッドが演技止めて素を出すところスカッとするね。
自らの本当の名を名乗り、アシェラッドはあっという間に一振りで王の首をバッツン。
やったね…やってしもうたね。
「スカッとしたぜ」のアシェラッドの台詞と表情が小気味いい。
英雄復活!!
ここからブリタニア王、最後の大舞台が始まるよ。
一方トルフィンはというと…レイフと一緒に船に乗って、故郷アイスランドに帰ろうとしていました。
トルフィンほんまに帰りそうよ、どうするよ原作と違うよ。
と思ったら、ここで一羽のアジサシが登場。
アジサシといえば、原作のもうちょっと後に登場する彼女のエピソードですね。
ここでアジサシがくるとは。
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飛んで行ったアジサシを見て、何か思い立ったトルフィン。
レイフが振り返ったときには、もうトルフィンは船から姿を消していました。
トルフィンの名を呼び続けるレイフの悲痛な声が切ない。
レ、レイフさん…やっとトルフィンを故郷に連れ帰れると思ったのに…。
屋敷に駆け付けたトルフィンが見たものは血の惨劇でした。
元上司のハゲ、ブリタニア王が猛り狂う!
このアシェラッドが大暴れする場面は原作でも鬼気迫るものがあったけど、アニメでは動きと声がついてさらに迫力が増してすごい。
動きにキレがあって、アシェラッドがいかに兵たちより強いかよくわかる。
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『クヌートとウェールズ』どちらかを選べとスヴェン王に迫られ、両者を守るためにアシェラッドは一人で王殺しの罪を被った。
そのことをクヌートもわかっていました。
大暴れするアシェラッドは王殺しの罪を被るつもりでもあると思いますが、幸村誠先生がこのインタビュー記事で言っていた内容が興味深いです。
【インタビュー】『ヴィンランド・サガ』幸村誠「『暴力が嫌い』を描きたかったら、描く世界は暴力に満ちたほうがいい。」【アニメ化&22巻発売記念!】
※原作のネタバレがあるので注意
アシェラッドの人生の目的は、彼が美しくないと判断した者たちを皆殺しにすること。
英雄アルトリウス公の子孫として、ウェールズを再興させようともしていたけど、一番の望みは気に入らない者たちをたたっ斬ることだった。
だからこそスヴェン王に選択を迫られたとき、クヌートかウェールズかどうこうよりも『よくも俺の国を侮辱しやがって、この狸ジジィ気に入らねぇ。もういいわ、ぶった斬るわ』ってなったんでしょうね。
そんな大暴れするアシェラッドのもとに駆け付けたトルフィン。
トルフィンの姿を見たアシェラッドは、これまでの乱心の演技を止めて「来るな!!トルフィン!!」と言う。
なぜ、アシェラッドはトルフィンに「来るな」と言ったのか。
一人で王殺しの罪を被るつもりだったため、トルフィンを巻き込まないようにしたのか。
事情を知らないトルフィンが来ると、事がややこしくなりそうだったからか。
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どういう感情なんだろう、わからない。
ただ、これまでの乱心の振りと打って変わって、アシェラッドの表情からは本気でトルフィンを巻き込まないようにしていたんじゃないかと思いますね。
どういう気持ちなん…?便利なガキとしてトルフィンを利用していたはずのアシェラッドが…どういう感情なん…?
そして、王殺しの大罪人となったアシェラッドに止めを刺したのはクヌート。
この序章の終わりで、アシェラッドとトルフィンとクヌート、それぞれの登場人物の物語が転機を迎えるんですね。
アシェラッドは死に、トルフィンの復讐譚は終わり、スヴェン王亡き今クヌートは新しい時代を切り拓くという。
すごいな、一話で万感の想いが込められていて、この『END OF THE PROLOGUE』はとにかく一言では言い表せない、ただただ圧巻。
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トルフィンがアシェラッドと最期に言葉を交わす場面は、これまでの嵐のような猛り狂う空気から一変して、静かに穏やかな空気に変わっていて…別れはやっぱり切ない。
もうトルフィンがアシェラッドに決闘を挑むこともないし、行動を共にすることもない。
父トールズをアシェラッドに殺され、復讐しようとしていたトルフィン。
でも、このときの「いいかげん、先へ進めよ」「本当の戦士になれ」と語り掛けるアシェラッドは、トルフィンにとっては父の仇という憎い存在ではなく、彼を育て導く父親のようでもあったと思います。
終わった…トルフィンの復讐譚が終わったよ…。
アシェラッドが死に、トルフィンは復讐という生きる目的を失い、彼の手からは短剣が落ちる。
このトルフィンの短剣に、これまでトルフィンが出会ってきた人物たち、これまでのトルフィンの歩みが映し出される演出がいい!
さらに、なんと最後に登場したのは、まだこのときのトルフィンが出会っていない彼や彼女たち!!
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ヒルド!
グズリーズ!
エイナル!
うわああぁぁ!ここで彼、彼女らが登場するなんて思わなかった!
この終わり方はずるい!これはテンション上がる!
彼らが登場したということは、アニメでも続きの奴隷編をやるということですね。
良かった…続きが観られる…!
やはり次の話へ繋がってこそ『ヴィンランド・サガ』だから。
今回はまだ序章のプロローグだからね。
続きはいつ放送されるかな、楽しみだなぁ。
最終回前でトルフィンがアイスランドに帰ろうとしていたから、アニメオリジナルで終わるのか、アニメで続きはやらないのかなと心配していましたが。
アニメでも見事にプロローグが終わり、さらに次の章へ続くみたいで良かったです。
最後の演出は感動したし、まだ見ぬ登場人物たちとの物語へと続く!という印象が伝わって来て特に嬉しかったです。
アニメスタッフさん、お疲れさまでした。
原作の幸村誠先生も声優、お疲れさまでした。
これからも『ヴィンランド・サガ』を原作もアニメも楽しませてもらいます!
「ヴィンランド・サガ」のキャラがゆるかわな動物たち🐱になって本編を振り返る「#あにまるらんど・さが」第24回を公開!
アシェラッド激怒!一方その頃トルフィンは…?https://t.co/h1HecUiDs1#VINLAND_SAGA pic.twitter.com/ggWz0qD7LA— TVアニメ「ヴィンランド・サガ」公式 (@V_SAGA_ANIME) December 30, 2019
最終回の『あにまるらんど・さが』は、盛大なネタバレ。
アシェラッド、死す。
ちょっとぉおぉお!!!
当時の単行本派はこの帯を見て、本屋で膝から崩れ落ちただろうな…。
内容を知らない者からすれば、ネタバレは凶器にもなる。
うん…ネタバレ、気を付けよう。
『あにまるらんど・さが』も今回で終わり。
作者の熊谷杯人さん、お疲れさまでした!
毎週のアニメと同じく『あにまるらんど・さが』も楽しみにしていました。
可愛い動物たちのゆるーっとした和む漫画、続きの奴隷編でもぜひ読みたいです。
アニメの感想をまとめたページはこちら。
アニメ『ヴィンランド・サガ』の感想まとめ
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